Hanacell

ケルンで大規模な反イスラム・デモ
警察官49人が負傷、参加者17人逮捕

10月26日、ケルンでフーリガンやネオナチによる大規模な「イスラム過激派サラフィスト排斥」を掲げるデモが行われ、警察が放水や催涙ガスで応戦するほどの騒乱に発展した。ヴェルト紙が伝えた。

このデモは、イスラム過激派サラフィストに対する「反サラフィスト・フーリガン同盟」によって行われ、ネオナチ・グループや極右政党Pro NRWの支持者らも合わせて計4800人が参加した。彼らはケルン中央駅北側に集結。ヒトラー式の敬礼が見られたり、爆音花火が飛び交うなど、デモ開始当初から現場は暴力的な雰囲気に包まれた。彼らは「外国人は出て行け」などと叫びながらケルン市内を行進。この事態を受け、地元警察は1000人の警官を導入。デモ隊の投石や爆音花火などの攻撃に対して放水や催涙ガスで応戦した。この日、49人の警察官が負傷し、デモ参加者のうち17人が逮捕された。

今回の大規模デモを受け、ノルトライン=ヴェストファーレン(NRW)州のイェーガー内相(社会民主党=SPD)は「ケルンはドイツで初めてフーリガンによる暴力集会を許してしまった。これは、集会の自由を悪用した暴力行為にほかならない」とコメント。NRW州では将来的に、こういったフーリガンのデモを禁止する方向で、捜査を行っていくとしている。マース連邦法相(同)は、「このような暴力行為をドイツの都市で行う者には、あらゆる法的手段を用いて罰則を与えるべきだ」と述べ、このような事態を受けてイスラム過激派サラフィストと極右勢力の暴力性が激化することへの懸念を表明した。

一方、デメジエール連邦内相(キリスト教民主同盟=CDU)は、公共放送ARDのニュース番組「ターゲステーメン」で、「司法の明確なあり方」の重要性を強調。フーリガンのデモを取り締まる上で新たな法律は必要ないとして、「暴力行為に対して明確な態度を取ることで、このようなデモを禁止することができる」と述べた。

「フーリガン」とは、暴力的なサッカーファンのことを意味するが、今回のデモはサッカーとは関係がなく、ドイツには1980年代からフーリガンと極右思想を結び付けたネオナチ・グループが存在している。

 
  • このエントリーをはてなブックマークに追加


時事通信ニュース

Nippon Express ドイツ・デュッセルドルフのオートジャパン 車のことなら任せて安心 習い事&スクールガイド バナー

デザイン制作
ウェブ制作

ドイツ便利帳サーチ!

詳細検索:
都市
カテゴリ選択