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英国EU離脱でメルケル首相「中途半端な状態を続けられない」

(6月28日)6月23日に実施された国民投票で英国がEU離脱を決定、EU全体に衝撃と混乱が起こっている。6月28日と29日、EU本部のあるブリュッセルで緊急首脳会談が開かれ、今後の対応が話し合われる。

ブリュッセルでのEU首脳会談に先立ち27日、ベルリンでメルケル首相(キリスト教民主同盟=CDU)が、トゥスク欧州理事会議長とオランド・フランス大統領、レンツィ・イタリア首相を迎えて緊急会合を行った。メルケル首相は英国の正式なEU離脱手続きについて、「正直なところ、あまり時間をかけるべきではない」とコメント。「中途半端な状態に長くとどまることは、EU27カ国にとっても英国にとっても、双方の経済によくない」と発言した。これに対してガブリエル副首相(社会民主党=SPD)は、早急に手続きを進めるべきではないと異論を唱えている。

連立政権内では、以前からEU改革の必要性を唱えているゼーホーファー・キリスト教社会同盟(=CSU)党首が、今回の英国EU離脱を受けて、「ドイツ国内でも国民投票を実施すべき」と主張。これに対してカウダーCDU院内総務は「ドイツでは民主主義がすでに十分機能している」としてこの意見を一蹴した。フォルザ研究所のアンケート調査では、すべての年齢層および支持政党層において、ドイツ人の71%が国民投票を望んでいないことが明らかになっており、英国の離脱決定後の調査でも82%がEUに留まることを支持、離脱支持はわずか14%だった。

今日から始まるEU首脳会談の主眼は、英国のEU離脱手続きに関することと、残りのEU加盟国27カ国の今後の進むべき道についての二つに絞られる。ただし今回の英国EU離脱の決定を、EUに対する訓戒や改革への示唆と取る声がある一方で、EU首脳はEUの結束をこの機により強めることを主張しており、「EUが進むべき新たな道」については意見が大きく分かれている。キャメロン英首相はこの会談には参加せず、夕食会の席で27カ国のEU首脳に対して国民投票の結果を報告することになっている。

 
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