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東日本大震災の遺児を支援、 Matcharityが始動!

10月6日、フランクフルトのボッケンハイムで「Matcharity」の創立記念パーティーが行われました。Matcharityは本誌1059号で紹介した「Atelier Wabi Sabi」を主宰するジィヴァノヴィッチりなさんが、東日本大震災で親を亡くした子供達の支援を目的に設立した公益法人です。

東日本大震災が発生した2011年3月、2人目を出産したばかりだったりなさんは里帰りの予定でしたが、物資不足や放射能問題などで日本に帰国できず、自国の惨状に衝撃を受けました。我が子の成長に伴い、震災遺児の子供達が進学できなかったり夢を諦めたりという状況に何かできることはないかと考えるようになり、子供が大きくなり自分の時間が持てるようになった2年前から震災孤児の支援を始めました。

周りの協力があったからこそ公益法人を設立できたと語るりなさん。法的手続きでは、弁護士でもあるりなさんの子供の同級生の父兄が、Matcharityの理念を知り少しでも役に立てればと力を貸してくれました。また起業に関しては、ソーシャルビジネスの起業支援会社「Social Impact Lab」のプログラムに参加し、コーチングや作業場などの支援を受けました。

ジィヴァノヴィッチりな
迫力の演奏を見せた「遊打@SOUL」の内海いっこう(左)さんと夕田敏博さん

こうした多くの協力に感謝して開かれたパーティーでは、日本から来独中の和太鼓ユニット「 遊@SOUL(ユーダットソウル打) 」が素晴らしい生演奏を披露。目の前で鳴り響く鼓動が、体と心を突き抜けます。りなさん手作りの抹茶を使った料理やお菓子が振舞われ、温かい笑顔と子供達の元気な声に満ちた素敵なパーティーでした。参加者は皆、自分も何かできればと、Matcharityの門出を祝い応援する気持ちに溢れていたのが印象的でした。

今後は色々なチャリティーイベントを開催したいとのこと。現在は得意の料理を生かしたレシピ本を作成中で、その売上金は「公益財団法人みちのく未来基金」へ寄付されます。Matcharityに共感した人達が無償で作成を手伝っています。「りなさんのお菓子が好きで、自分が得意なことで貢献したい」と語ったのは、イラスト担当のディディオさん。お箸や茶碗など今まで描いたことのないイラストを描くことで自身の挑戦にもなるとうれしそうに話してくれました。

手料理ビュッフェ
抹茶衣の唐揚げ、抹茶やほうじ茶ケーキなど、心のこもったりなさんの手料理ビュッフェ

素晴らしい行動力と信念で周りを上手く巻き込み、誰しもが持ちうる善意の気持ちを実際の行動へと促してくれるりなさん。起業家として一歩を踏み出した彼女と、設立したばかりのMatcharityの今後の活動に注目していきたいと思います。

Matcharity : www.matcharity.org

ユゴ さや香
2003年秋より、わずか2週間の準備期間を経てドイツ生活開始。縁もゆかりもなかったこの土地で、持ち前の好奇心と身長150cmの短身を生かし、フットワークも軽くいろんなことに挑戦中。夢は日独仏英ポリグロット。
 
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