Hanacell

移民の企業を応援する起業・独立セミナー

新型コロナウイルスの影響で延期されていた、移民向けの起業・独立セミナー。5月末に再開されてから全7回にわたってビジネスパートナーと共に参加してきたので、今回はその様子をお届けします。

このセミナーはExistenzgründerzentrum EGZという団体がライプツィヒ市からの助成を受けて開催しているもの。ゆっくりと聞き取りやすいドイツ語と英語の2カ国語で「独立、金融、マーケティング、税金、雇用、リスク、ビジネスプラン」の説明をしてくれるのが特徴です。

セミナー講師の二人セミナー講師の二人

参加者は欧州連合(EU)域内から来ている人や、私たちのようにEU外から来ていて滞在ビザの申請も同時に進めなければならない人も。ビジネスプランがもうはっきりしていてすぐに起業したいという声もあれば、これからビジネスを考えようと思っている人、ドイツ語ネイティブレベル~英語しか話せない人など、多様な背景を持った参加者が印象的でした。

セミナーの講師たちは、とても分かりやすく、時にはユーモアを交えながら説明してくれます。そのため1回3時間の長丁場のセミナーでも、集中を切らさずに興味深く聞くことができました。会社の形態(フリーランス、個人事業主、株式会社、協同組合)などの基本的な説明から、起業した場合にはどういう種類の公的な援助を申請できるのかという情報など、自分たちでは調べきれない情報がたくさん得られました。

アジア出身の参加者は私たちだけでしたアジア出身の参加者は私たちだけでした

また、参加者同士のつながりができるのも醍醐味の一つ。お互いにビジネスの内容や進行状況を話したり、空き物件の情報を共有したり、将来的に一緒に仕事をする機会があればいいねと声を掛け合うなど、良い出会いの場だと感じました。

私たちは日本での起業の経験もなく、周りにもドイツでビジネスを1から立ち上げた経験のある人はいません。何か登録や申請をしようとする度に壁にぶつかり、立ち止まっては調べて心が折れ、ドイツ語は難しいしドイツのルールは多いし……という渦の中にいました。そんななか、セミナーでは「こういう場合どうしたらいいか」、「就労ビザを取る前に何ができるか」など、具体的なアドバイスをもらえます。ドイツではルールを理解して、それらをもとに行動することで周囲に納得してもらうことが重要だと教えてもらいました。

この日のセミナーはマーケティングについてこの日のセミナーはマーケティングについて

このセミナーを通して、外国で起業することの大変さを痛感したと同時に、外国人が移民で起業したい人たちを応援してくれるこのセミナーは、とても貴重なものだと感じました。この起業・独立セミナーは、9月からまたスタートします。週に1回、将来的に何かを始めたいと考えている人にとって、いいきっかけになると思います。この記事にピンときた方は、ぜひ参加してみてください。

Existenzgründerzentrum EGZ:www.egz-leipzig.de

小見山 郁子(こみやま いくこ)
岡山県出身。コミュニティースペースやまちづくりに興味を持ち、NPOで活動しながら診療放射線技師として8年間病院勤務。ひょんなご縁で2018年に渡独し、ライプツィヒにある「日本の家」で活動を開始。2020年から日本食を中心としたコレクティブとして活動中。
 
  • このエントリーをはてなブックマークに追加


Nippon Express ドイツ・デュッセルドルフのオートジャパン 車のことなら任せて安心 習い事&スクールガイド バナー

デザイン制作
ウェブ制作

ドイツ便利帳サーチ!

詳細検索:
都市
カテゴリ選択