Hanacell

「心に太陽をもて」 日独交流声楽コンサート

こんにちは! 以前、長らくハンブルクの地域レポートを担当していた井野葉由美です。昨年末ミュンヘンに引っ越し、これからはミュンヘンの地域レポートを大浦詩織カミラさんと共に担当させていただくことになりました。ミュンヘンは私にとって未知の土地なので、新たな気持ちで街の魅力を発見していきたいと思います。

ドイツ人と日本人、声を合わせてドイツ人と日本人、声を合わせて

今回は、5月29日にミュンヘンで行われたコンサート「心に太陽をもて」をレポートいたします。このコンサートは、まず出演者の構成が独特でした。南ドイツで活躍する日本人声楽家4人、ドイツ人声楽家4人が、それぞれソプラノ・アルト・テノール・バスの各声部を日本人とドイツ人が1人ずつ担当。それに指揮者とピアニストが加わります。しかも会場はニンフェンブルク城内のホール。これはもう行くしかないと、期待して出かけました。

開演に先立ち、主催者からこのコンサートの企画趣旨がドイツ語と日本語で語られました。詩の世界観を美しい音楽で表現した芸術歌曲を生んだドイツの地で、日本の歌曲を紹介すること、ドイツ人クラシック歌手が、将来のレパートリーとして日本歌曲を選択するきっかけを作ること。そして、ドイツ在住日本人に懐かしい日本の歌を届けるとともに、ドイツに住んでいる間にドイツ歌曲にも親しんでもらう。その結果として、ドイツ語と日本語を織り交ぜた、画期的なプログラムが披露されました。

会場となったホールのあるニンフェンブルク城会場となったホールのあるニンフェンブルク城

前半は日本の抒情的な歌曲を日本の歌手が歌い、その後シューマンのロマン派歌曲をドイツ人歌手も加わってソロやデュエットで歌いました。それだけでも素晴らしかったのですが、圧巻は後半です。

信長貴富氏の作品「呼び交わす言葉たち」では、まずブラームスの子守歌をドイツ人が四重唱で歌い、その後、別の日本語歌詞で作曲された歌を日本人が四重唱で歌いました。次に、それらを同時に歌ったのです!すると不思議と二つの言語が融合し、立体的なハーモニーとリズムが生まれました。それぞれの特徴を消すことなく生かしつつ、それらが合わさった時には何倍もの豊かさが生まれ、深い感動に包まれました。

信長氏作曲のもう一つの合唱組曲「くちびるに歌を」は、ドイツ語の原詩が日本語に訳され、ドイツ語の部分と日本語の部分を織り交ぜながら作曲されています。ドイツ人も日本語の歌詞を歌い、お互いに尊重しながら高め合っている、演奏者の方々の姿にも感銘を受けました。歌詞の内容も素晴らしく、会場には目頭を押さえる人も。ただ美しいだけではない、清らかで温かい、心に残る深い感動がありました。

コンサートのチラシ。裏面は同じ内容のドイツ語バージョン コンサートのチラシ。裏面は同じ内容のドイツ語バージョン

森の中をただゆっくり歩いて進んでいくので、友人や家族との積もる話に花が咲くラマトレッキング。ラマの面白い表情や行動に終始癒されながら、あっという間の5時間でした。最後には、フェデリコとの心の距離も少し縮まったように感じます。

井野 葉由美(いの はゆみ)
イエス・キリストに出会って、声楽専攻から牧師に転身。2022年よりミュンヘン日本語キリスト教会牧師。今でも少女マンガ、オペラ、ダンスは大好きです。 www.muc-japan-christ.com/

 
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