老舗高級百貨店ブロイニンガーでファッション&フードのイベント

1 Juni 2018 Nr.1075 文・写真 郭映南

ゴージャスなイメージの百貨店ブロイニンガーは、ティファニーやエルメスなどのブランド店が立ち並ぶラートハウス界隈にあります。1881年にシュトゥットガルトで創業。今日においては、本部をシュトゥットガルトに置きながらも、デュッセルドルフやライプツィヒでも事業を展開し、年商5億5千万ユーロ以上のドイツ最大の百貨店の一つに成長しました。今回、5月5日にブロイニンガーで開催されたとても華やかなイベント、その名も「ファッション&フード」に出かけてきました。

ブロイニンガーの外観。5月のテーマはフローラ
ブロイニンガーの外観。5月のテーマはフローラ

百貨店に入る手前のブロイニンガー通りには、さまざまなおしゃれな移動販売車の屋台がありました。看板に「これはすしではない!」と大きく書かれていた屋台で、「ポケ・ボール」を食べてみました。どんぶりにはご飯と生鮭と海草サラダ、アボカドときゅうりとマンゴーが入っていました。醤油がかかっていて、わさびさえあれば見事な海鮮丼になります。お値段は一杯8ユーロ。なかなか手ごろで、美味しかったです。そのほか、焼いた鮭を挟んだハンバーガーもありました。主食が済んだところで、デザートを探すことに。南国のフルーツジュースバーも魅力的でしたが、ライブ演奏を聞きながらのゼクトバーも捨てがたい……。たくさんの選択肢があって、選ぶのが本当に難しかったです。当日は天気が良く暑かったので、結局コーヒー&アイスとクッキーにしました。これもなかなかオリジナリティに溢れていて、熱々のコーヒーにアイスを乗せます。アイスがあっという間に溶けてしまいますが、コーヒーの味は溶けたアイスによって、とてもマイルドになるので美味しかったです。自家製のクランベリー入りクッキーも試してみました。

海鮮丼のようなポケ・ボール
海鮮丼のようなポケ・ボール

ファッションショーの風景
ファッションショーの風景

お腹が満たされたところで、イベントの目玉であるファッションショーが始まりました。店内の通路はほぼ普段通りになっていて、最初はランウェイがどこにあるのかよく分からずにいると、音楽と共にモデルが登場。デコレーションだと思っていたコンクリートのブロックに上り、ポーズを取ります。ブロックとブロックの間に南国の植物や花が飾ってあって、まるでガラスのないショーウインドーみたいです。これで、観客がその「陳列棚」をくるくる回れば良いわけで、見通しも良く、なかなか斬新なアイデアです。モデルが着ている服は、もちろんどれも店内で購入可能。しかし、きれいなモデルさんたちを眺めているだけでも目の保養になりました。

郭 映南
中国生まれの日本国籍。東北芸術工科大学卒業後、シュトゥットガルト造形美術大学でアート写真の知識を深める。その後、台北、北海道、海南島と、渡り鳥のように北と南の島々を転々としながら写真を撮り続ける。
www.kakueinan.wordpress.com