Johnny English(2003 / 英・仏)
ジョニー・イングリッシュ
Mr.ビーンでおなじみのローワン・アトキンソンが、007もどきのおマヌケなスパイに扮し、英国を乗っ取ろうと企むフランス人実業家を追うアクション・コメディー。
監督 | Peter Howitt |
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出演 | Rowan Atkinson, John Malkovich, Tasha de Vasconcelosほか |
ロケ地 | Freemasons' Hall |
アクセス | 地下鉄Holborn駅から徒歩 |
- 前回の流れを汲んで、というわけでもないんですが、今回は「007」シリーズのパロディー作品です。Mr.ビーンでおなじみのローワン・アトキンソンが、しょーもないほどにドジなスパイを演じるアクション・コメディーですね。さっそくですが、本作で英国秘密情報部「MI6」もとい「MI7」本部に使用されているのは、コベント・ガーデンとホルボーンの間、Great Queen Street 60番地に建つ「The Freemasons’Hall」ですよ。独特の秘密めいた雰囲気から、様々な映画やドラマの舞台になっているロケ地の常連ですね。
- ちなみに「MI7」という機構は実在してるらしいんだが、意外とその存在を知られておらず、パロディー映画などで架空の情報部としてその名を使われがちなんだそうだ。本作もしかり、というわけ(笑)。
- ジョニー・イングリッシュは超ダメな諜報員なんですが、他の優秀なスパイが敵によって全滅させられてしまったため、前線に駆り出されるはめになるんですね。まあ、彼自身、クールなジェームズ・ボンドのようなスパイに憧れていて、自分が大活躍しているシーンを日々夢想しては悦に浸っているという、夢見がちな中学生みたいな男なんですが。 ちなみに冒頭の夢想シーンは、バッキンガムシャー州にあるネオルネサンス様式のカントリー・ハウス「Mentmore Towers」で撮影されています。
- うーん、正直言って私はあんまり笑えなかったな。Mr.ビーンは結構好きなんだけどなあ。こういう、ジョニーみたいな、勘違いしまくっているドジな男の話って、なんかあんまり好きじゃないんだよね。
- 僕はアホらしくて結構楽しめましたよ。部下のボブがまたいい人ですしー。こんなアホな上司なのに健気に尽くしてて、見習うところが多いな、なんて。
- ん? 発言に含みが感じられるが……。そういえばジョン・マルコビッチ扮する悪役のフランス人実業家、パスカル・ソバージュは好きだったぞ。マルコビッチはフランス語に堪能だそうだが、本作で披露しているフランス語訛りの英語がお見事で笑っちゃったね。芸は身を助ける、みたいな。
- パスカル・ソバージュのオフィスはカナリー・ワーフにそびえる50階建ての超高層ビル「One Canada Square」であります。こちら世界的に有名なシーザー・ペリという建築家が手掛けたビルですが、NYのワールド・フィナンシャル・センターとロンドンのビッグベンから着想を得たデザインなんだそうですよ。
- それから、パスカル・ソバージュがまんまと王冠を盗むシーンがありますよね。こちらロンドン塔という設定ですが、撮影はChancery Laneにある歴史的なネオゴシック様式のライブラリー「The Maughan Library」で行われています。
- あ、あとそうだ、寿司屋のシーンは笑えたな。突然ジョニーがヘンな日本語を話すもんだから、ぶったまげちゃったぞ。
- Waterloo駅近く、Belvedere Roadにある「Yo! Sushi」でのシーンですね。 ボンドガールもどきのローナも天然の匂いをプンプンさせていますが。素知らぬ顔してお下劣な台詞を2人で吐きまくってますよね。
- 何なの? あれは一体。誰が教えたんだろ、あの台詞。
- しかも英語字幕だと、微妙に日本語と違うんですよね。この微妙な差にギャグのセンスの差が……感じられますかねえ。正直、分かりません(笑)。
パロディー映画はキライじゃないが、いまいちパンチに欠ける気がするなあ。ジョニーの勘違いぶりがちょっと切なく感じちゃったからねえ。そうそう、もし日本語のDVDを持っていたら、日本語吹き替えで観るのも手だ。ぐっさん(山口智充)のジョニー、陽気さが増して意外と悪くないよ! フザケた感じも増すから、アホらしさを満喫できるっていうか。吹き替えの妙ってやつ?。
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