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「ギャップ」の先に見つけたものとは

英国ではすでにクリスマスの準備が進んでいますね。夏休みが終わった途端にスーパーにクリスマス商品が並び始めるのを見ると「英国らしいなあ」と、ついほほ笑んでしまいます。
さて、この連載は今回で150回。そしてこれが最終回となります。これまで6年以上にわたり、日英の「ギャップ」をご紹介してきました。改めて数えてみると、自分でもよくこれだけ見つけたものだと驚きます。ここまで長く続けられたのは、読んでくださった読者の皆様、そして支えてくださった歴代編集者の方々のおかげです。ありがとうございました!
このコラムでは「日本の方がいい」「英国の方がいい」あるいは「どちらかが優れている」と決めつけることはしてきませんでした。むしろ、「とほほ」な出来事や、「えっ!」と驚く違いを笑いに変える。あるいはお互いの良いところを学ぶ。そんなきっかけの一つになれば、と思いながら書いてきました。執筆にあたっては毎回、在英日本人の知人たちに体験談を聞いてきました。加えて、私自身が英国で23年間暮らすなかで、次第に強く感じるようになっ たことがあります。それは、言語や習慣が違っても、人間は楽しいときには笑い、悲しいときには泣き、困っている人には優しくする、つまり根っこのところでは皆同じということです。
150回にわたって「ギャップ」を探してきた末に私が気づいたのは、日英の間には多くの違いがあると同時に、共通する部分もあるということだったのかもしれません。そして、そんな経験の中からたどり着いたのが、異なる国や文化の間を行き来しながら、一つの価値観だけを「正解」とせず、さまざまな考え方を知ったうえで、自分にとって大切なものを選び、自分らしい生き方をしている人たちを「グローバル日本人」と呼ぶことでした。
英国で暮らしていると、日々、さまざまな文化的背景を持つ人たちと出会います。その中で違いに戸惑いながらも、「自分は何を大切にしたいのか」と考えることも少なくありません。そうやって異なる文化、考え方のあいだを行き来する経験をしたグローバル日本人は、日本と英国、 異なる背景を持つ人同士をつなぐ「橋」のような存在になるのではないかと思うのです。
国にも、人にも異なる価値観があります。その違いを認めつつ、その中から自分が「心地よい」「大切にしたい」と思うものを、自分で選んでいく。もしかすると、読者の皆様の中にも、そんなふうに日英の価値観のギャップを行き来しながら、自分なりの生き方を探索している方がいらっしゃるかもしれません。
この連載が、そんな日々のどこかで、小さな笑いや気付き、あるいは「そんな見方もあるのか」と思える瞬間をお届けできていたなら、これほどうれしいことはありません。「英国の愛しきギャップ」を長い間ご愛読いただき、ありがとうございました。



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マクギネス真美






