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Mon, 23 December 2024

知って楽しい建築ウンチク
藍谷鋼一郎

スタッフのつぶやき 21 July 2016 vol.1463

21 July 2016 vol.1463

籠

英国のEU離脱決定以来、そして世界各地でテロが起きるたびに「移民問題」が持ち上がります。移民の一人としては暮らしにくい世の中になったなあと思う一方で、今こそ移民のイメージ改善に向けてPR 活動すべき、と盛り上がってきちゃいました。別に政治家ではないのだから、できることなんてたかが知れています。いつも買い物をするスーパーのレジのおばさんにきちんと挨拶をする。何度も壊れるシャワーを大家さんが直しに来てくれたら、文句を言う前にお礼を言う。たまには英国人の友達を招いて日本食パーティーなんか開いてみる。移民のイメージ改善は、こんな小さなことから始まると信じて。(籠)

月

6日、イラク戦争参戦の経緯などを検証したチルコット委員会の報告書が公開。これに合わせ、ナショナル・シアターでは大御所劇作家がイラク戦争開戦をテーマにして2004年に執筆した芝居のリーディング(戯曲の朗読)公演が行われたので行ってきました。ジョージ・W・ブッシュやトニー・ブレアなど当時の米英の重鎮が実名で登場する本作は、実際の発言に作家の想像を交えたもの。この作品内でブレアはブッシュにもて遊ばれている傀儡(かいらい)でした。それにしても実在の政治家の姿をここまで(虚実取り混ぜて)さらしてしまうとは。この国では演劇と政治は切っても切り離せない関係なのだと痛感します。(月)

“楽”

去年行けずに気になっていたウィンブルドンでのテニス観戦。(籠)さんに後押ししてもらい、今年は実現しました。始めに観戦したのは車いす男子ダブルス決勝。コートと観客席の距離が思ったより近くて、選手の表情や選手同士のアイコンタクトも見ることができました。間近で見る選手たちの奮闘する姿に、言葉では言い表せない何かジーンとくるものが。センター・コートで観た女子ダブルス決勝は、ウィリアムズ姉妹の迫力と会場の一体感に鳥肌が立ちました。一度体験したいと思っていたテニス観戦でしたが、気付いたら夢中になっていて、終わってから喪失感にかられました。また観戦したいです。(楽)

“徒”

6月末から編集部のメンバーになった(徒)です。社内はちょうどEU離脱の是非を問う国民投票やキャメロン首相辞任のニュースで大忙し。ただでさえ大変なところを、(籠)さんや(月)さんから手取り足取り教えていただきました。……過去形にしましたが、それは今も変わらず。そして現在も引き続き世界中で物騒なニュースばかりが続いていますね。でも週末に訪れた日本のカルチャー・イベント「ハイパー・ジャパン」ではヒジャブを着用したムスリムの女性が、首から下はアニメのTシャツでちょっとコスプレっぽくおしゃれしていたりと、とてもピースフルでした。これからもそうであってほしいです。(徒)

 

藍谷鋼一郎:九州大学大学院特任准教授、建築家。1968年徳島県生まれ。九州大学卒、バージニア工科大学大学院修了。ボストンのTDG, Skidmore, Owings & Merrill, LLP(SOM)のサンフランシスコ事務所及びロンドン事務所で勤務後、13年ぶりに日本に帰国。写真撮影を趣味とし、世界中の街や建築物を記録し、新聞・雑誌に寄稿している。
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