恥ずかしいので聴きに来ないでください(笑)。
地下鉄バスキングは、コンサートとかと違って、じっくり聴くようなものではないと思いますよ。偶然、自分の好きな曲が流れてきたり、気分が明るくなるような音楽が耳に入ったら、ポンとチップを入れてさっそうと去っていく。そんなBGMのような存在だと思います。それと、これは秘密ですが、バスカーは、同じ曲をヘビー・ローテーションで演奏してることが多いので、ずーっと聴かれてるとやりづらいんですよ(汗)。
そういえば、最近、こんなことがありました。サウス・ケンジントン駅で、毎回£2硬貨を入れてくれる年配の女性がいるんですが、何故かいつも悲しそうだったんです。でも先日、晴れやかな顔して話しかけてきてくれたんですよ。彼女が言うには、昨年、ギターが大好きだった息子を病気で亡くしてしまい、何となく息子と面影が似ている僕を見かける度に、思い出しては涙が溢れそうだったとのこと。毎日、死にたいくらい辛かったそうです。でも、帰り際にこう言ってくれたんです。「あなたが毎日頑張っているんだから、私も頑張らないとねっ!」って。もう胸がいっぱいでしたよ(ジーン)。
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