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Fri, 22 November 2024
バスカー土門の人生相談

土門秀明(どもんひであき)
山形県酒田市出身。バブルガム・ブラザーズのギタリストとして活躍後、渡英。2003年、日本人初のロンドン地下鉄演奏許可証(バスキング・ライセンス) を取得。著書に「地下鉄のギタリストBusking in London」(水曜社)がある。入魂のソロアルバム「From the Underground」 、ライブアルバム「Live in Tube」 も絶賛発売中。2012年5月より「地下鉄のギタリスト 第2章 激闘編」として未発表日記、爆笑ボツネタブログを開設!www.domon.co.uk

Just Like A Pill by PINK

Dear ドモンさん
日系の会社に勤めている40代の女性です。私は元来、体が強くなく、風邪も引きやすく、最近は腰痛持ちでもあります。しかしながらこのご時世、少しのことで仕事を休むわけにもいかず、毎日体にムチ打って会社に行っております。体調が良いときは仕事も楽しいと思えるのですが、いかんせん最近は年のせいか、いささか辛くなってきました。ドモンさんは体調の悪い日など、どういった気持ちでバスキングに行ってらっしゃいますか。

回答

「休んじゃえば?」って言うのは簡単ですが……。

吉野山の金峯山寺(きんぷせんじ)の修行で、最も過酷な行の一つに「千日回峰行」というのがあります。48キロの山道を16時間で登って帰ってくるということを1000日行うのです。いったん始めたら途中で絶対に止めることはできない掟で、骨を折ろうが高熱が出ようが、止めるときは携帯している短刀で腹を切るという、命がけの修行だそうです。1300年の歴史の中で、達成したのはわずか2人、そのうちの1人の方がこのようなことを言ってました。「千日のうち、完全に体の調子が良かったのは、最初の一日だけ」。ですから、残りの999日は、筋肉痛だったり、怪我してたり、風邪気味だったりと、決して万全とは言えない状態で修行していたということです。この話が何を意味してるかと言うと、「体調が完璧で、精神的にも晴れ晴れしてる日なんて、そんなにあるもんではない。だから、だましだまし根気よく歩んでいかねば」ということだと思うんです。もちろん限界だと感じたら休んでくださいよ。しかしながら、何かを続けていくということはそんなに容易ではなく、それなりの代償を払ったり、犠牲がつきまとうということを、肝に銘じておかなければならないのかもしれません。

そんなあなたに
Just Like A Pill
by PINK

PINKの歌詞は訳しづらいのが多いのですが、この曲は、彼女がもがき苦しみながら人生&ショー・ビジネス界を走り続けてきたということを暗喩してるんだと思います。ライブでこの曲が始まると大いに盛り上がります。ファンもPINKの生き様に共感してるんでしょうね。ノリノリのサビを歌いながら、明日も頑張って会社に行ってくれい!



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