Kick-Ass
キック・アス(2010 / 英・米)
高校生のデイヴは、アメコミ好きのモテないオタク君。ある日、思い立って通販でコスチュームを注文、スーパーヒーローを気取って一人、街のパトロールを開始するが……。
監督 | Matthew Vaughn |
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出演 | Aaron Johnson, Nicolas Cage, Chloe Grace Moretz |
ロケ地 | London County Hall |
アクセス | 地下鉄Westminster駅から徒歩 |
- 「 正義の心で悪をKILL」ということで、きましたよ「キック・アス」!!
- いやー、きたねきたね。これ、一見するとただのおバカなヒーロー・アクション・コメディーかなと思うんだけど、それだけでは終わらないんだよな。
- 思わずホロリとさせられる青春コメディーに「キル・ビル」的なバイオレンスと復讐劇、本格アクションが合わさって、見応え満点のエンターテインメント作に仕上がってますよね。既存のヒーローものとはひと味違った切り口なのも面白いですし。
- スコットランド出身の人気アメコミ作家、マーク・ミラーの同名コミックが基になっていますが、当初から映画化を見据えて製作されていて、本作の監督マシュー・ヴォーンらはコミックの進行と同時に脚本を書き進め、撮影を行ったんだとか。そんなこともあって、映画は原作コミックとはやや異なる内容になっているようです。
- しかもバイオレンス描写の問題などで、配給先を探すのに苦労したんだよな。
- 11歳のミンディ、通称ヒット・ガールが武器を巧みに操り、暴漢を抹殺していくっていうのがハリウッド的にはダメだったみたいですね。それで「ヒット・ガールはナシで」という条件を出されたようですが、もちろん彼女なしではこの映画は成り立ちませんから、監督は自ら資金を集め、果敢にも自主 制作の道を選んだというわけです。
- ヒット・ガールは陰の主役だもんなあ。この映画を観たら、みんなあの子のファンになっちゃうもんね。
- クロエ・グレース・モレッツちゃん! サイコーすぎます。夢中です。彼女の口からCワードが飛び出したのは衝撃でしたけど、本人いわく素顔の彼女は本当にごく普通の女の子で、インタビューで「キック・アス」というタイトルさえ言うのをためらい、終始「あの映画」で通すほど、下品な言葉に抵抗がある子らしいですよ。そんな彼女の口からCワードって……うおお。
- なんか気持ち悪いぞタロウ。あっ、これが「萌え」ってやつか。それはさておき、完成作品を披露したところ、結局は大手配給会社からオファーが来たんでしょ? やったね、マシュー・ヴォーン監督!
- 申し遅れましたが彼はガイ・リッチー監督作品のプロデュースなどでもよく知られる英国の監督兼プロデューサーですね。
- ちなみに嫁はモデルのクラウディア・シファー。キック・アスがヒット・ガール &ビッグ・ダディと初対面するシーンで嫁の巨大看板を掲げているあたり、お熱いですな。
- 本作は米NYが舞台なんですが、実は英国でもいくつかのシーンが撮影されてるんですよね。そうそう、主役のアーロン・ジョンソンもご存知のとおり英国人ですし。
- マフィアのボス、フランク・ダミコが住む豪華マンションのロビーは、ロンドンはランベス地区の「County Hall」です。それと、ミンディがビッグ・ダディと特訓後にボウリング場のカフェでアイスクリームを食べている場面がありますが、あそこはベイズウォーターのPorchester Gardens 6番 地の「All Star Lanes」ですね。
- ビッグ・ダディ役はニコラス・ケイジだが、アンチ・ケイジ派の中でも、本作で彼が好きになったという人が続出しているとか。
- あの人、大のアメコミ・ファンですよね。ビッグ・ダディを演じるに当たっても自ら、60年代のTVシリーズ「バットマン」の口調を真似るという試みに出たりと、隠れたオタク精神を発揮しています。
「そんなの映画とかマンガの中だけの話でしょ」って人は言うかもしれないけど、自分もそうなれるかも、自分にだってできるかもって信じて何が悪い? デイヴはちょっとアホだけど、自分が憧れるヒーローの姿に近付こうと、まずそれになりきろうとしたんだよね。その一歩がモノを言うというわけで、何か始めるにはまずカタチから! これ、間違いない!
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