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Mon, 25 November 2024

苦学生はつらいわ from France

本誌1072号(11月23日発行) 大学生イコール貧乏というのは万国共通、今も昔も変わらぬならい。読者の中にも親からの仕送りだけでは足りなくて、家庭教師や喫茶店のウエイトレスなどのアルバイトでしのいだ、なんてウン十年前の懐かしい思い出がよぎったOGや、現在も講義の 後はすぐさまバイト先に直行なんていう現役 生がいらっしゃるのではないだろうか。いかに学費の安いフランスとて、それは例外では ないが、なんと、生活の苦しくなった女子大 生の一部が学費や生活費を稼ぐために風俗業 に従事し、その数が年々増えているというショッ キングな事実がこのほど明らかになった。

南仏学生会(Syndicat SUD-Etudiant)の 調べによれば、全大学生のうち約22.5万人が 生活費に窮している上、約4万人が風俗業を 生活の糧としているというのだ。その多くは バーのホステスなどが主流だが、インター ネットを通してマッサージの仕事を請け負っ たり、中には街に出て売春行為までやってし まう女子大生までいるという。

この問題の背景に横たわるのは、近年のイ ンフレによる急激な物価や家賃の上昇と、そ れにも関わらず、何年間も据え置かれたまま の奨学金。ある心理学専攻の21歳の女子大生 は、限られた時間でのファストフード店や飲 食業でのアルバイト代では学費や家賃を払い 続けられず、学生専用の求人掲示板で見つけ た「下着姿で掃除をする仕事」をやっていたと いう。

その上、一度は足を踏み入れるのを余儀な くされたこの世界も、必要なくなった時点で めでたく「卒業」できればいいが、インター ネットとウェブカムを利用したプライベー ト・ストリップで稼いでいた学生のように、 「嘘のように簡単にお金が手に入るので、生活 費のためにしばらく続けていたが、その後な かなか足を洗うことが出来ず、精神疾患にな り、入院してしまった」なんてケースもある。

同じような問題がみられるポーランドでは、 売春を意味するプロスティチュートをもじっ た「ユニベルスティテュート」という言葉が生 まれつつあるようだが、こんな援助交際みた いな現象がフランスで当たり前にならないこ とを願いたい

「Figaro」紙 “La prostitution gagne les bancs de la fac”他



 

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