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Mon, 25 November 2024

飛び込む前にご注意あれ from UK

本誌1072号(11月23日発行) コンクリート・ジャングルでの生活に疲れたロンドン市民の憩いの場の1つが、北部に広がるハムステッド・ヒース公園。敷地内の池は、夏のホリデーに行く暇のない面々が集う人気遊泳スポットだ。だがクリスマスの声も聞こえてこようかという今ごろになって、なんとも季節外れな問題が持ち上がった。

問題となっているのは敷地内にある女性水泳客専用の池。実はこの池の水、欧州連合(EU)の定める厳しい水質基準をパス出来ずに「泳ぐには汚すぎる!」との落第点を頂戴していたのだ。その事実をすっぱ抜いた「タイムズ」紙によると、水泳客の数がピークとなる夏季に、なんと4度も検査に引っ掛かっていたという。高級住宅地にある美しい公園というのが売りのハムステッド・ヒースとしては受け入れがたい汚点、いや汚水である。

ハムステッド・ヒースを管理するシティ・オブ・ロンドンの広報担当は、この報道内容に苛立ちを隠せない様子。「水が汚れていたというのも夏の間の数週間だけ。今はまったく問題ない。それに泳ぐという観点で考えれば、健康への心配はありません」と強い口調で語る。

ある環境学者は池の周りをぐるりと囲むマロニエの木が原因ではないかと疑っている。今年は例年より落葉が早く、池のぬるい水に浸かった葉っぱがバクテリアの発生を促し、それが水質の低下に繋がった可能性があるというのだ。

肝心の使用者の反応はというと、正式に「汚い水」と烙印を押されてしまったにも関わらず、池でのひと泳ぎをあきらめる傾向は見られず。常連客には水質基準をパスしなかったと警告したものの、それが理由で水泳をやめたという話も聞かないという。

ちなみにこの池は年間を通じて開放されている。歯の根も合わない真冬のロンドンで誰が水泳など、と思った人はまだ甘い。冬でも変わらず通い続ける人々も少なくなく、中には薄氷を突き破って水浴びを敢行するという強者もいるというから驚きだ。それで風邪をひかないのなら、確かに多少のバクテリアごときはものともしない身体なのかも。

「Spiegel」ほか Jugendzeitschrift feiert mit Stars von gestern und heute



 

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