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Mon, 25 November 2024

慈善行為があだに?!ホームレスのテント from France

ロゴ入りテント 国立統計経済研究所(INSEE)の発表によると、現在フランスにはおよそ8万6500人以上のホームレスの人達が存在しているという。05年末、フランスは寒波に教われ、ホームレスの凍死が相次いだ。この状況を重く見た世界の医療団(メドゥサン・デュ・モンド)は、06年1月に同団体のロゴ入りテント300個を無料でパリ市内のホームレスに配布。地元住民やボランティア団体などもそれに便乗、食料や毛布などを調達し、一時は地元住民とホームレスがうまく共存する心温まる慈善行為としてフランスでは大きく取り上げられていた。
しかし、春先頃から様々な問題が浮上し始め、地元住民とホームレスの関係に亀裂が生じてきた。
まず、ホームレスのテントが増え続ける一方で街の景観を汚しているとの指摘が浮上。これに対して、テントを供給した世界の医療団は「冬場は寒いので地元住民は皆雨戸を閉めているが、暖かくなるにつれて窓を開ける機会が多くなり、路上の様子が目に入るようになっただけ。テントは、確かに目立つが、実際に路上で暮らしているホームレスの人達の数は変わっていない」としている。
次に指摘されているのが、ゴミ問題。テントのおかげで拠点の出来上がったホームレス達の生活ゴミが街にあふれ、暑さと相まって、異臭を放っているのである。
地元住民が様々なクレームや署名運動を行なった甲斐があり、パリ市長もついに重い腰を上げ、ホームレス撤退の交渉役として慈善事業団体エマウス(Emmaüs)を抜擢した。しかし、仮にホームレスの人たちをクレームの出ている地区から立ち退かせたところで、彼らの受け入れ先が決まらなければ何の解決にはならないのである。
連日真夏日の猛暑が続くフランス、お役人の悩みはつゆ知らず、ホームレスは今夜もセーヌ川で冷やしたビールで宴会をするのであった。

7月19日付「Libération」紙"L'idée, c'est de virer le SDF d'ici à lasemaine Prochaine"ほか



 

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