第35回 オリジナルのカードを贈る
~黄金比を利用する
これから年始にかけての時期は、カードを書く機会が多くなってきます。これを機に、イラストレーターなどのソフトウェアを使ってご自分の撮影した写真からカードをデザインしたり、プリントアウトした写真に直にメッセージをしたためたりと、オリジナルなポスト・カードを作って、贈ってみてはいかがでしょうか。
本コラムの10回目で、「黄金比」について触れました。これは、人が美しいと感じる最も安定した比率(1:1.618)とされ、古代ギリシャ時代から様々な場面で用いられてきたものです。写真上では、画面を縦横それぞれ1:1.618に分割した線上に被写体を配置することで、全体としての見た目が安定し美しく見えると言われていますが、実際に撮影する際には単純に1:2とし、画面を縦横に3分割した格子線がよく用いられます(図を参照)。今回用いた3枚の写真は、どれも空間を大きくとりながら、被写体をこの線上に配置し撮影しました。
パソコンの壁紙用画像を、アイコンが見やすくなるよう空間をとりつつ撮影するなど、応用もできそうですね。
多くのデジタル・カメラには、このような格子線を液晶モニターに表示する機能がついている。黄金比は正確には「1:1.618」だが、図のようにフレームを縦横共に3分割し、単純に「1:2」としてみよう
(写真1)
パソコンの壁紙に全面にピントが合った写真を使用すると
アイコンが見づらいが、f値を小さくし、ピントを合わせた
部分以外がぼやけるように仕上げたものなら使いやすい
(写真2)
右半分の暗くなった部分に、部屋番号と同じ金色のペンで
メッセージを書いて友人に送った
(写真3)
天候や時間帯によって印象を変え、空間のグラデーションにも
変化が出る空は、カードにしても面白そうだ
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