自宅で楽しめる新作映画
度重なるロックダウンにより、昨今は映画館でなく自宅での映画鑑賞がもっぱら主流となってきた。大迫力のサウンドや映像体験とはまた異なり、好きなスナックを片手にリラックスした雰囲気の中で楽しめるのは新しい魅力だ。オンライン配信の鑑賞方法は作品ごとに異なるので、詳細は各ウェブサイトで確認してほしい。
1Fukushima 50
門田隆将のノンフィクション小説、「死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発」を基にした人間ドラマ。2011年3月11日、東北地方太平洋沖地震に伴い福島第一原子力発電所で事故が発生した際、発電所に留まり原子炉の制御に奔走した約50名の現場作業員たちの闘いを描く。吉田昌郎所長を渡辺謙、福島第一原発1・2号機当直長を佐藤浩市が熱演する。監督は、テロリズムを題材にした「ホワイトアウト」や、労働組合がテーマの「沈まぬ太陽」など、社会問題を扱う作品で知られる若松節朗。
3月11日(木)配信 122分
(若松節朗)
佐藤浩市、渡辺謙、吉岡秀隆
www.altitudefilment.com
2Verdict
アルコール依存症の夫、ダンテの暴力に耐えながら暮らすジョイ。だがあるとき、とうとうダンテが6歳の娘に手を上げたことで、ジョイは娘を連れて地元の警察署に駆け込む。ダンテを刑務所に送り安心したのもつかの間、ジョイは正義には著しい代償が伴うことに気が付く……。マニラの町を舞台に、ドメスティック・バイオレンスの問題を正面から捉えた、ドキュメンタリー・タッチの人間ドラマ。本作は2019年のヴェネチア国際映画祭オリゾンティ部門で審査員特別賞を受賞した。
3月12日(金)配信 (15)126分
(Raymund Ribay Gutierrez)
Max Eigenmann, Kristoffer King, Jordhen Suan
www.sovereignfilms.co.uk
3The Columnist
自身の創作に行き詰まりを感じている作家のフェムケ。新聞で辛口コラムも担当しているが、それが原因でSNSは常に誰かからの嫌がらせや脅迫めいたメッセージであふれかえっている。あるとき、いつも匿名で下品なコメントを投稿してくる人物が実は隣人だったことが判明。そんな毎日に嫌気のさしたフェムケは、ある復讐計画を思いつく。オランダで活躍するカーチャ・ハーバスを主役に迎え、今どきのソーシャル・メディア事情を皮肉たっぷりに描いたブラック・コメディー。
3月12日(金)配信 86分
(Ivo van Aart)
Genio de Groot, Katja Herbers, Rein Hofman
https://vertigofilms.com