任天堂の山内溥前社長死去
A global brand bigger than Disney
ディズニーより大きなブランド
「ガーディアン」紙 9月19日
何世代にもわたる子供たちが、山内溥(ひろし)氏の名を知らぬままに「スーパーマリオブラザーズ」を始めとする何百本ものビデオ・ゲームを楽しみながら育っていった。任天堂を50年以上にわたって率いた山内氏は、同社をあのディズニーよりも大きな世界的なブランドへと成長させたのである。消費者たちは最先端の技術に興味を持たないと考える彼が経営する任天堂のゲームは、最新仕様を備えていたわけではない。しかし手頃な値段で購入することができて、かつ楽しみを得られるものであった。だから非常に高い利益をもたらす商品となったのである。
Ambitious,and sometimes ruthless
大志にあふれ、ときに非情な経営者
「インディペンデント」紙 9月19日
大志にあふれ、ときに非情な経営者として知られた山内氏は、21歳のときに祖父から会社を受け継いだ。経営者となるために大学を中退する前には、自身の立場が脅かされることのないよう、親族たちを会社から追放することを条件として突きつけたという。日本の古都である京都を拠点とする任天堂は、かつては美しく装飾された花札の製造会社として地元では有名な存在だった。だが若き日の山内氏は、やがて京都という枠を超えて海外での事業展開と電子ゲームに目を向けるようになり、マリオやドンキー・コングをこの世にもたらしたのである。
ほかにもこんな日本報道が…
ゾッとするビデオ
「デーリー・メール」紙 9月18日
浜松日体高校の男子バレーボール部で顧問が部員に暴力を振るった動画を「ゾッとするビデオ」と題してウェブサイトで公開。
故豊田英二氏が遺した言葉
「タイムズ」紙 9月18日
17日に死去したトヨタ最高顧問の豊田英二氏についての追悼記事を掲載。「日本の労働者は手だけでなく頭も使う」とする同氏の言葉を紹介する。
日本が停電に陥らない理由
「エコノミスト」紙 9月21日
国内稼働原発が再びゼロになったにも関わらず、当初懸念されていた停電に日本が陥らないのは、火力発電所の利用を推進したことに加えて、節電の余地があったからと解説。
賭け屋では村上春樹が一番人気
「デーリー・テレグラフ」紙 9月21日
10月に発表されるノーベル文学賞。英国の賭け屋で行われている受賞者を予想する賭けでは、今年4月に「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」が刊行されたばかりの村上春樹が一番人気であると報じる。
バレンティン選手が象徴するもの
「フィナンシャル・タイムズ」紙 9月23日
日本のプロ野球においてバレンティン選手が王貞治氏の本塁打記録を塗り替えたことについて、日本がグローバルな競争を受け入れるようになった象徴と解説。また「多くの人々は、国際的な競争を促した日本野球機構の加藤コミッショナーの影響であると考えている」とも。