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Sun, 06 October 2024

小林恭子の
英国メディアを読み解く

小林恭子小林恭子 Ginko Kobayashi 在英ジャーナリスト。読売新聞の英字日刊紙「デイリー・ヨミウリ(現ジャパン・ニュース)」の記者・編集者を経て、2002年に来英。英国を始めとした欧州のメディア事情、政治、経済、社会現象を複数の媒体に寄稿。著書に「英国メディア史」(中央公論新社)、共著に「日本人が知らないウィキリークス」(洋泉社)など。

The Times The Times
グローバリゼーションへの反発

グローバリゼーションは英国に多くの恩恵をもたらした。英国独立党(UKIP)が主張するように関税障壁を設ければ、英国は損害を被るであろう。だがそうした見方は受益者のもので、大半の人々はその恩恵を享受していない。それどころか彼らは価格競争の波にさらされており、格差は広がるばかりだ。グローバリゼーションが人々に与える影響を既存の政治体制が緩和できなかったことがUKIPの躍進につながった。そして、同様の現象は欧州全体で起きているのである。(5月4日)


IndependentThe Guardian
主要政党への失望が浮き彫りに

UKIPが抱える矛盾はやがて自ずと明らかになるであろう。今回の選挙に関してより建設的に批判の目を向けるものがあるとすれば、傲慢な主要政党の失政である。選挙結果は長年にわたり有権者たちの失望を浮き彫りにしてきたが、今回の地方選も然り。自らが暮らす地域が多様性に満ちているのに対して、国会議員たちの多くが中産階級の白人男性のみで構成されているという現状を国民は目にしている。その結果、有権者と政治家の間にある信頼は消滅してしまった。(5月4日)


Independent Independent
労働党は今何をしているのか

UKIPは「欧州連合」と「移民」という、一般市民たちの2大関心事に応じた。保守党と労働党がこれらの問題に直面するのを避けている間に、UKIPは上手く政治運動を展開したのである。政府がこれほど多くの問題に悩まされ、分裂し、そして経済成長を成し遂げることができずにいるときこそ、労働党は保守党票を奪わなければいけないはずだ。ところがその機会をUKIPに譲ってしまった。ミリバンド労働党党首は、今だめなら、一体いつその機会を実現できるというのか。(5月4日)

 

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