2 April 2020 vol.1552
もともと引きこもり体質で、下手すると週末は一歩も家から出ないこともあるのですが、いざ「出てはいけない」と強制されると、急に家にいるのが苦痛になり始めるのだから困ります。今まで以上に運動不足になることで、自分の体がどう変化するのか想像するのも恐ろしく、昔わずかの間やっていたピラティスを試してみたり、家の周りをうろうろ歩いてみたりと、発作のように体を動かしています。近くには緑が多いせいで散歩をしている人も多く、これだけ見ると普段の週末の1日と変わりないくらいですが、その一人ひとりがどれだけのストレスを抱えていることでしょうか。ただすれ違うだけの人が皆、戦友に思えてきます。(徒)
世界中が同じ話題で持ちきりになるなんてオリンピックくらいだ、と思っていましたが、まさかウイルスが取って代わることになるとは。その結果、自由な移動が制限されてしまい、どうもネガティブな部分が強調されがちですが、個人的には他者とのコミュニケーション手段に変化が生まれていることに注目しています。「Houseparty」は大人数でビデオチャットができるアプリなのですが、知らない人同士をランダムにつなぐ、という面白いシステムが搭載されています。「この状況、すごいよね」の一言をきっかけにユーザーがつながり、そして散っていく。こんな刹那的な出会いも、なぜか今らしい感じがして妙にハマっています。(葛)
新型コロナウイルス……。在宅勤務の会社が増え、ロンドンとは思えないくらい街が閑散としたり、外出禁止令が発令された数日後、食料品を買いにグローサリーに行くと、入口の前に手洗い場とビニール手袋が用意されていたりと、「未曾有」という言葉はこういうことを指すのだと毎日実感しています。先週から弊社も在宅勤務となり、ふとお昼休憩中に自宅キッチンの窓から外を見ると、早咲きの桜の花びらが空を舞っていました。現在、我がフラットは修繕中で足場が組まれ、階下が全く見えない状態。桜の木が見えないのに、花びらが散る様子を眺めているこの状況、風流なような、切ないような複雑な気分です。(縞)
新型コロナウイルスが世界で蔓延し、ここロンドンでも「Stay at Home」が実行されていますが、いかがお過ごしでしょうか。勧告が出される少し前にロンドン中心地を歩いていたら、なんと2週連続でスリに合いました。1回目は、リュック型のバッグから財布とメイク・ポーチを盗まれました。気配も感じず、全く気づかず。2回目は、女性2人組がバッグを触っていたのに気づき、すでに手にしていた私の物を取り返したので未遂で済みました。在英10年でこんなことはなかったので、一番ターゲットになりやすい観光客がロンドンから居なくなったことも原因なのだと思います。外に出るときは十分にご注意ください。(紅)
「パラサイト 半地下の家族」をきっかけに、ポン・ジュノ監督にハマりました。アカデミー賞受賞に合わせ、過去作品が上映されていたので鑑賞。「殺人の追憶」のラストシーンを、素晴らしすぎる……と心の中で悶絶していたら、どこからともなく拍手が湧き起こりました! 英国の映画館では大抵、エンドロールが始まった瞬間、観客たちはそそくさと帰り、清掃員が入る始末なので、映画は最後まで観たい派の私には辛い環境です。しかし、その日はエンドロールが終わるまでほぼ満席の観客たちが一同に着席し、隣の人と熱く感想戦を繰り広げているではないですか。映画の余韻とともに、忘れられない思い出になりました。(乃)
23日よりついに英国全土で外出禁止令が施行されましたが、皆様はいかがお過ごしでしょうか。英国での感染者数は日ごとに増加しています。チャールズ皇太子やジョンソン首相といった人までも感染が確認されており、いよいよ近くまで来ているというような印象です。当初は感染で危険なのは高齢者というような話がありましたが、実際には10代・20代の若者でお亡くなりになられている方もおり、COVID-19の影響によって大勢の方の命が失われたことが遺憾に堪えません。皆様も先行きの見えないなかで不安かとは思いますが、日々、室内で何か楽しみなどを見つけ、お体にはお気をつけて毎日をお過ごしください。(雅)