(シンガポール 12月6日 時事)ケンブリッジ大学のシンガポール研究拠点「CARES」は5日、シンガポール政府国家研究基金(NRF)から資金提供を受け、化学製造とエネルギーシステムでの脱炭素化燃料を研究する2研究事業を開始したと発表した。石油化学などの化石燃料に依存するシンガポールの産業を、政府が掲げる2050年までの二酸化炭素排出量実質ゼロ目標達成に向け、脱炭素化を推進することが狙いだ。
2事業は、化石燃料を使わずに、安価で豊富な原材料を高付加価値分子に効果的に転換する合成方法を開発する「持続可能な分子・材料製造(SM3)」と、技術革新を進め汚染を最小限にする水素とアンモニア燃焼の過程について調べる「HYCOMBS」。
研究にはCARESの他、シンガポール国立大(NUS)、南洋理工大(NTU)、東北大、フランスやノルウェー、スイスなどの大学や研究機関からの研究者も参加する。
CARESはケンブリッジ大初の海外拠点。「ストレーツ・タイムズ」紙によると、2事業には合わせて3100万シンガポールドル(約35億円)の資金が充てられている。
Mon, 23 December 2024