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Mon, 30 December 2024

知って楽しい建築ウンチク
藍谷鋼一郎

編集後記 2 May 2013 vol.1386

2 May 2013 vol.1386

籠

10年来の夢だったロンドン・マラソンに出場しました。両脇で見ず知らずの人々が大声援を送ってくれるコースの真ん中を走り抜けるという体験はまさに夢心地(完全にガス欠に陥った後半はむしろ悪夢でしたが)。自分がこのロンドンという外国の街で不特定多数の人々から歓声を受ける立場になったというのが今でも信じられなくて、レースから1週間が経過しても癒えない膝の痛みに顔をしかめながらも、あの日の光景を時折思い出してはほくそ笑んでいます。ロンドン・マラソンについては、英国ニュースダイジェストのウェブサイト上の「編集日記」にも書いたのでよろしければご覧ください。(籠)

月

籠さんがロンドン・マラソンを走るということで、同僚数人と観戦してきました。毎年、テレビや新聞で奇抜なコスプレ集団の姿を見てはいますが、きちんと観戦するのは初めて。籠さんとゲストのモー・ファラー選手を目撃すべく、皆で分散して目を光らせた甲斐あって、何万人もの中から2人の雄姿を目にすることができました。それにしても驚いたのが、コスプレ族の速さ。タイムを気にせず雰囲気を楽しむおちゃらけランナーと思いきや、一般ランナーとしては速い方だと思われる籠さんのはるか前を、着ぐるみゴリラや海賊たちが美しいフォームで軽やかに走り抜けるのです。シュールな光景でした。(月)

黄

先日、英国人の夫が日本への出張から帰ってきたとき、お土産が無くてとてもガッカリしました。英国ではお土産の習慣があまり無いことは知っていたのですが、無意識に期待していた私。「え、ホントに何もなし?」「酢昆布一つでいいのに……!」と、つい文句を言ってしまいました。自分でも意外なほどのガッカリ感。夫曰く、初めて行く場所ならば分かるけれど、住んでいた街のものを買って帰るという発想がなかったとのこと。日本人にとってのお土産の意義を説明してほしいと言われ、大苦戦。くれくれ言うと嫌らしいし、無いと何だか寂しいし、お土産って意外とあいまいな存在だな……と思いました。(黄)

潜

冷蔵庫が壊れました。急いで修理の手配をしたものの、修理の人が来るのは何と一週間後。幸いにも冷凍庫は機能しているので、保冷剤を冷蔵庫に移して庫内の温度を下げ、それらがぬるくなったころに再び冷凍し直して再度冷蔵庫に……という力技で、 何とか庫内を9度前後に保っています。ちなみに保存食として大量に作って冷凍しておいたミートソース、これを一袋冷蔵庫に移すと3度ほど全体の温度が下がることが判明。大活躍してくれていますが、そうやって解凍したミートソースをもう3日も食べ続けているので、さすがに飽きてきました。修理の人が来るまであと数日、この生活が続きます。(潜)

 

藍谷鋼一郎:九州大学大学院特任准教授、建築家。1968年徳島県生まれ。九州大学卒、バージニア工科大学大学院修了。ボストンのTDG, Skidmore, Owings & Merrill, LLP(SOM)のサンフランシスコ事務所及びロンドン事務所で勤務後、13年ぶりに日本に帰国。写真撮影を趣味とし、世界中の街や建築物を記録し、新聞・雑誌に寄稿している。
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