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Wed, 25 December 2024

知って楽しい建築ウンチク
藍谷鋼一郎

スタッフのつぶやき 15 September 2016 vol.1467

15 September 2016 vol.1467

月

(嵐)さんが弊誌ブログに道で遭遇した怪しい人物について語っていましたが、私はロンドンで何度も盗難に遭っています。パブでパスポートや多額の現金が入ったバッグを丸ごと盗まれたり(旅行直前だったので……)、ショップで商品を物色していた(と見せかけた)女性2人に挟み撃ちにされ気付かぬうちに財布だけすられていたり、カフェで地図を持った少年が道を尋ねてきたと思ったら、教えるために机に置いた携帯電話をつかんで逃げ去ったり。とにかく、妙に近づいてくる人がいたら要注意。日本だと痴漢か!? と思ってしまいがちですが、こちらでまず疑うべきは盗難です。皆さんもお気を付けください!(月)

“徒”

先日、ロンドンの街の模型がテムズ川上で燃え盛るイベントを観に行きました。予定より随分早い時間に到着したのですが、既にたくさんの人がおり、座るスペースもありません。このままずっと立ちっぱなしで待てるだろうかと思っていると、「ペッパピッグを30回観るくらいの時間よ? 待てないでしょう?」という声が。私の隣に5歳くらいの少年が立っていて、ぜひともロンドンの街が燃えるところを観ようとしているのですが、彼のお母さんがもう帰ろうと説得しているのです。ペッパピッグは人気の子供番組で1話の長さは約5分。少年は時間の長さの感覚に初めて納得したのか、2人は帰っていきました。(徒)

羊

ドイツニュースダイジェストの(羊)です。最新号ではスーパーマーケットを特集、プライベート・ブランド(PB)商品の比較をしているのですが、冷凍ピザや冷凍シュニッツェルを食べ続け、味見すればどこの商品か分かるという「利きPB」という特技が身につきました。そして最も力が入ったのがラップの切れ味を試すテスト。日本のラップの切れ味を知る者としては、ドイツのラップは前世紀の遺産に思えたものですが、様々な角度から観察すると、企業努力と進化の痕跡が。無心にラップを切り続け、確かな手ごたえを感じた瞬間は、えもいわれぬ快感を覚えました。英国のラップ事情はどうですか?(羊)

“砂”

家に韓国の友人が遊びに来たときのこと。駅に迎えに行くと、スーパーでトイレットペーパーを購入したいと言うので、そんなの家の近くで買いなよと笑いながらお店に寄りました。すると家に着いた途端、あなたにとトイレットペーパーを私に差し出すではないですか。韓国では初めて家に招かれたときや引越し時にペーパー類などの消耗品を贈る習慣があるとのこと。若い人はもうやらないかもしれないと照れる彼女も充分若いのに素敵だと思いました。ふとした瞬間に他国の文化や個人の人となりが見えて、日々に小さな発見が溢れています。人種が混ざり合うロンドンの魅力を感じた出来事でした。(砂)

 

藍谷鋼一郎:九州大学大学院特任准教授、建築家。1968年徳島県生まれ。九州大学卒、バージニア工科大学大学院修了。ボストンのTDG, Skidmore, Owings & Merrill, LLP(SOM)のサンフランシスコ事務所及びロンドン事務所で勤務後、13年ぶりに日本に帰国。写真撮影を趣味とし、世界中の街や建築物を記録し、新聞・雑誌に寄稿している。
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