Young Sherlock Holmes(1985 / 英)
ヤング・シャーロック / ピラミッドの謎
若き日のシャーロック・ホームズとワトソンが、ロンドンで起こった謎の連続怪死事件を追う冒険アクション
©the Royal Borough of Windsor & Maidenhead, Visitor Management Team
監督 | Barry Levinson |
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出演 | Nicholas Rowe, Alan Cox, Sophie Wardほか |
ロケ地 | Eton College, Windsor, Berkshire SL4 6DW |
アクセス | London・Padington駅から列車で30分強 |
- クリスマスに公開予定のガイ・リッチー監督の新作「シャーロック・ホームズ」が話題を呼んでいますね。僕もとても楽しみにしてるんですが、デカ長はシャーロック・ホームズとかお好きですか?
- フフ、私はポッタリアンでもなければ、シャーロキアンでもない。あえて言えば明智小五郎が好きだ。
- 明智小五郎のキャラクターは、ホームズに影響を受けているそうですが。
- 僕は名探偵コナン君が好きでーす。あと金田一耕助と金田一少年も〜。
- 探偵って、何か憧れますよね。というわけで今週の映画ですが、こちら、若き日のシャーロック・ホームズとワトソンがロンドンを舞台に繰り広げるアクション・アドベンチャーで、製作総指揮は巨匠スティーヴン・スピルバーグとなっております。
- フフフ、知っとるわい。シャーロキアンではないが「インディ・ジョーンズ」ファンの私は、この作品も大好きだったのだ。
- 確かに本作はコナン・ドイル色よりもスピルバーグ色が断然強いですよね。物語もオリジナルですし、製作年も「インディ・ジョーンズ / 魔宮の伝説」の翌年ですからね。
- 古代エジプトの邪教とか、そのまんまだよな。発明家のおっさんが出てくるあたりは「バック・トゥ・ザ・フューチャー」だし、自転車型飛行機で空飛んじゃうくだりは「E.T.」か? 冒険活劇好きにはたまらんのだがね。「若き日のホームズ & ワトソン」という設定もそそられるし。
- 加えて脚本は近年「ハリー・ポッター」シリーズで監督および製作総指揮を務めているクリス・コロンバスが担当してるんですね。本作でも既にハリポタの片鱗が見られると言っても過言ではないでしょう。
- 学園ものですしねえ。ところで冒頭で馬車に乗って転校先にやってくるワトソンは「ビクトリア時代のロンドン」と言っていますが、実際にはオックスフォードのRadcliffe Squareという、大学の建物に囲まれた一角で撮影されています。人工の雪を降らせたらしいのですが、これによって芝生が傷ついてしまったとかで、後にスピルバーグが大学側に弁償したそうですよ。
- ホームズとワトソンが出会うボーディング・スクールの場面では、数カ所のロケ地が採用されています。中庭のシーンや、ホームズがカンニングの嫌疑をかけられる試験会場などは、各界の著名人を輩出している英国屈指の名門校イートン・カレッジ。またエリザベスが飼っている犬、アンカスが怪しい人影を追っていくシーンはオックスフォードにあるパブリック・スクール、ラドリー・カレッジで撮影されています。
- エリザベスのおじさんが飛行実験をする場面はレスターシャーにあるステートリー・ホーム、Belvoir Castleですし、フェンシングの授業の場面はケントのマナー・ハウス、Penshurst Placeの大ホールと、一見するとすべて一カ所のようですが、実はさまざまな場所で撮られているんですね。
- ロンドンが舞台のはずだが、ロンドンでは全く撮影されていないのかな?
- 恐ろしい儀式を目撃したホームズたちが邪教集団に追われるシーンはテムズ河南岸の再開発地域、シャド・テムズです。あ、飛行シーンでビッグベンも映ってますね。
- 冒険活劇やファンタジーに時計台は付き物だもんな。実際、時計台が出てくるとドキドキ感が増すから不思議だね。
物語が複雑化し、映像技術は日々進化している昨今、改めて本作を観るとすべてが非常に素朴に感じられるが、それでも当時は初めてCGIを取り入れた作品として話題を呼んだんだぞ。ミステリーというよりエンターテインメント色が強いので、シャーロキアンには物足りないかもしれないが、私なんかは小・中学生時代に図書館で江戸川乱歩シリーズを読んだ時の興奮を思い出すような感じで、今も楽しめちゃうんだな。エンドロールの最後まで観るのを忘れずにな!
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