Killing Me Softly(2002 / 米・英)
キリング・ミー・ソフトリー
ロンドンに住む米国人アリスは恋人と同棲中で、仕事も順調。しかしある日、通勤中にすれ違った男性アダムと激しく恋に落ちる。
監督 | Chen Kaige |
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出演 | Heather Graham, Joseph Fiennes, Ulrich Thomsenほか |
ロケ地 | Adelphi Buildingの裏通り 1-11 John Adam Street London WC2N 6HT |
アクセス | 地下鉄Charing Cross駅から徒歩 |
- 恋は突然やってくる、とはよく言いますが、本作のアダムとアリスのように、一瞬であそこまで激しく恋に落ちるっていうのは、僕にはちょっと考えられないですね。
- そうですかあ。僕はあり得ると思うけどな。サユリ姐さんはどうですか?
- 炎のように燃え上がる恋には、やっぱり憧れがあるわ。本能的に一瞬で惹かれ合っちゃうなんて……素敵。
- おおっと、完全に前向きですね。
- 誰だって多少はそういう願望って持ってるんじゃない? 安定を捨ててまでそっちに走れるかどうかは、また別問題だけど。
- 本作は英国の夫婦ライター・コンビ、ニッキ・フレンチによる小説「優しく殺して」を、「さらば、わが愛 / 覇王別姫」の陳凱歌(チェン・カイコー)監督が映画化した作品ですが、激しい性描写がありますゆえ、英国や日本を始め各国でR18指定となっております。
- 優しい恋人がいて安定した仕事に就いていたアリスは、何の不満もなかったはずなのに、ある朝、通勤途中にすれ違った有名登山家のアダムと一瞬にして恋に落ち、欲望のままに行動してしまうのね。
- 2人が出会うシーンはシティ界隈、Finsbury Circus南側に走るLondon Wallを東方向に歩いて行ったあたりにあるCaffè Nero前の横断歩道です。アリスが勤務している会社はLondon Wall 4番地にあるビルで、その向かいに位置する、アダムの新刊が置いてある書店「Summit Bookshop」は、Blomfield Street 17番地にある旅行会社「Austravel」が使われていますね。
- アダムに夢中になってしまったアリスは恋人を捨てて彼のもとへ。雪の中、彼の家の前で帰りを待つアリス……健気ですね。このアパートはBarbican駅近くのBartholomew Closeという裏道に面した建物が使用されています。
- そしてあっという間に2人は結婚してしまうのよね。アリスを襲った暴漢を、偶然通りかかったアダムが捕まえて、その場で衝動的にプロポーズするという……。
- 暴漢に襲われる場面は、StrandのJohn Adam Street 1-11番地に立つアールデコ装飾が施されたビル、Adelphi Buildingの裏通りで撮影されています。さらに結婚式は……。
- 田舎の教会で行われていますが、こちらは湖水地方DockrayにありますMatterdale Churchですね。その後、ハネムーン代わりの「儀式」を行うためにハイキングに出かける2人ですが、このシーンは湖水地方のTarn Howsを舞台にしています。
- 幸せ絶頂の2人だけど、脅迫めいた謎の警告が続いて、アリスはだんだん不安になっていくのね。「ガーディアン」紙の記者から流れてきた情報も猜疑心を煽ってしまう。
- そうそう、その記者、ジョアンナとカフェで落ち合うシーンですが、こちらはEdgware Roadの453番地、Little Venice ParadeのCafé Lavilleです。運河に架かった魅力的なロケーションですね。
- さて、結局のところアリスはアダムを信用しきれなくなって逃げるわけですが……全く、何やってるんだか。僕にはよく分かんない世界ですね。
- アダムがいろんな女に同じことやってるのが笑っちゃうわ。懲りない男よねぇ。しかし恋ってほんとに盲目ね。客観的に見たらアホだなーと思うようなことでも、当の本人には全く見えないんだから。「こんな男のどこがいいのかしら?」とか思っても、何かの拍子で恋に落ちてしまったら……意外とどうなるか、分かんないものよ。
「エロティック・スリラー」と銘打ってるだけあって、ヘザー・グラハムの脱ぎっぷり、乱れっぷりがお見事。だけどアリスが警察に行く理由が弱い気がするわ。アダムは別にアリスに暴力振るったりしていないし。でもまあ、火のないところに煙は立たないというわけだけど。ちなみに原作ではアダムが自殺してジ・エンドだけど、映画では完全に異なる結末が用意されてます。
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