第46回 美しいプリントのために
~解像度と比率を設定する~
今回は、撮影した写真を美しくプリントするために必要な要素を、詳しくご説明しましょう。
画像をプリントする際に注意したいのは、前回(本コラム第45回)お話しした「解像度」ですが、美しいプリントを望む場合は、おおよそ300dpi (ppi)が必要だと言われています。しかし、パソコンのモニターは解像度が100dpi以下に設定されており、解像度が低い画像でも比較的きれいに見えてしまうため、モニター上で画像が美しいからといってプリントをしても、画像の荒れが目立ったり、輪郭のはっきりしない写真に仕上がってしまったりしがちです。解像度は、常に目的に合わせて適切な数値に設定しなければなりません。
前回と重複しますが、写真をプリントする際には、用紙に合わせたピクセル数が必要になります。下記の式に必要なサイズを当てはめ、写真のサイズに合った大きさの画像を用意しましょう。
「写真の縦の長さ×解像度(dpi)」×「写真の横の長さ×解像度(dpi)」
=全体のピクセル数
ただ、用紙によってはオリジナル画像と比率が違うこともありますので、重要な部分がプリント時にカットされてしまわないように、事前に用紙の比率に合わせてトリミングしておくか、写真ラボに注文する場合には、どの部分を残したいかを伝えておけば安心です。
また、写真を大きく引き伸ばす前に、まずは小さなサイズでテストをするとイメージが湧きやすいでしょう。プリントに用いる紙によって色の出方が微妙に異なってくるなど、モニター上と紙にプリントされた画像は印象が違うこともあるので、コストのかかる大きなプリントで「考えていたものと違う」ということにならないためにも、事前のテストをお勧めします。
撮影したイメージをパソコンの画面上で鑑賞するだけでなく、気に入った画像を大きく引き伸ばしてプリントし部屋に飾ると、また違った楽しみ方ができるのではないでしょうか。
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