第47回 春の景色を撮る
~状況に応じてレンズやモードを変更する~
長く感じられた冬もそろそろ終わりに近付き、このところ春の気配を感じられるようになりました。寒空の下では、どうしてもカメラを持って出掛ける回数が少なくなりますが、春の訪れとともに青空も少しずつ増えてくるこれからの季節、また撮影意欲も増してくるのではないでしょうか。
たくさんの色にあふれる春の花たちですが、花の撮影には以前(本コラム第18回)にもご紹介しました「マクロ・レンズ」が活躍します。構造上の理由で、通常のレンズでは近付ける範囲がどうしても限られてしまうため、画面全体を生き生きとした花で構成したくてもピントが合いません。しかし、マクロ・レンズはかなりの近距離で撮影ができる、接写に向いたレンズです。花の質感をリアルに再現したいときに、一役買ってくれるはずです。コンパクト・カメラなどでは、メニュー上にチューリップの絵などで表された「接写モード」を用いれば、近接撮影が可能になります。
撮影後に、もう少し花の色を鮮やかに出したいときは、デジタル・カメラの付属ソフトやフォトショップなどで、画像の「彩度」を調整してみましょう。彩度を高めると、花の色などがより鮮やかになります。しかしあまり高くし過ぎると、自然な感じではなくなりますので、度合いを見ながら試してみてください。
ライラックの花。少し逆光状態で撮影することにより、
花びらが透けて色が際立つ / イプスウィッチにて
湖のほとりの白鳥 /ノーウィッチにて
窓辺の光からも春の陽気が伝わる /ノーウィッチにて
菜種の黄色が一面に広がる春先 / イプスウィッチにて
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