試験対策すれば問題なし!Life in the UK Test
合格体験記
無期限在留許可(Indefinite Leave to Remain)や市民権(British citizenship)など、いわゆる「永住権」を取得するには、このLife in the UKテストに合格することが必須となる。2024年8月に実際に受験してみて、「問題を解きまくり、解答を暗記すること」が合格につながった。逆をいえば考えて解答する設問はなく、ひたすら覚えれば問題ない試験だったともいえる。一説には英国人でも正答するのは難しいといわれているこのテスト、ここでは近い将来に受験する方への参考のために、その概要と対策を簡単に紹介する。 (文: 英国ニュースダイジェスト編集部)
参考: 英政府ウェブサイト
Life in the UK Testとは?
永住権など一部のビザ取得の際に必要となる資格の一つで、英国での生活や歴史、伝統、文化、宗教などにまつわる設問24問を45分間で解答する試験。合格ラインは75パーセント以上。試験は指定のテスト・センターのパソコンで行う。試験日の3日前までにwww.gov.uk/life-in-the-uk-testで事前予約が必要で、受験料は50ポンド。
→8月中旬に受験したかったので、その約1カ月前に予約した。指定日の前後の日程、また時間帯ともに選択肢に余裕があるように見受けられたが、特に希望の受験日がある場合は、早めに予約する方が無難。
実際に行った試験対策
試験日を予約してから、オンラインで公開されている非公式の模擬試験を何回か解いていたが、2022年に亡くなったエリザベス女王がまだ現役であると想定された設問が多々見られたことから、最新のものがベターと考え、www.officiallifeintheuk.co.uk/shopから2024年度版の公式問題集、教科書、学習の手引きの3冊セットを購入。実際学習の手引きはほぼ開かず、教科書を一度読み込んだ後に全408問が掲載されている問題集を2周ほどし、誤答した問題は教科書に戻って復習する形で解答を覚えた。なお、問題集の解答ページには、教科書の参考ページも併記してあるので見やすかった。本腰を入れて試験勉強を始めたのは試験日の2週間ほど前。
試験当日
試験時間になるまで会場の外で待ち、試験官に促されテスト・センターの中へ。待合室では試験概要の説明を聞いて本人確認を行い、試験会場へ通された。公式問題集からの出題がほとんどだったが、1、2問ほどは非公式のオンライン・サイトで見たもので、軽くでもオンラインの問題を見ていて良かったと思った。10分ほどで解答を全て終え、会場を出た数分後には合格の通知をメールで受け取った。
実際、歴史や領土、社会構造など本当に教科書に沿った幅広い分野からの出題だったが、個人的に捨て問としていた五輪、パラリンピック選手などの人物名を答える問題も2問ほど出題されたので、苦手な分野こそ直前まで勉強するとより高得点が取れるはずだ。とにかく問題・解答を丸暗記するのが合格への何よりの近道だと感じた。
ちなみに、試験勉強を本格的に行う前に10年ほど前に同じ試験を受けた同僚や友人にその感触を聞いたところ、社会のルールなど知っていて損はしない日常生活にまつわる問題が多いという印象を受けたが、今回試験を受けてみて現在はより歴史に特化した問題が多く出題されていると感じた。なお、今後試験内容の方針やルールが変わる可能性は十分あるので、試験を受ける段階で最新の問題集で臨むのが安全だ。
問題例
❶ What is the youngest age at which you can be asked to serve on a jury?
- 22
- 18
- 20
- 30
❷ Which TWO developments are associated with the ‘Swinging Sixties’?
- Reform of abortion law and introduction of decimal currency
- Reform of children’s rights law and introduction of decimal currency
- Reform of children’s rights law and reform of divorce law
- Reform of abortion law and reform of divorce law
❸ Which TWO of the following are famous Paralympians?
- Ellie Simmonds and Baroness Tanni Grey-Thompson
- Ellie Simmonds and Dame Ellen MacArthu
- Dame Jessica Ennis-Hill and Baroness Tanni Grey-Thompson
- Dame Jessica Ennis-Hill and Jayne Torvill
❹ After the Bill of Rights was passed in 1689, which TWO main political groups emerged?
- Labour and Tories
- Whigs and Tories
- Whigs and Nationalists
- Nationalists and Tories
❺ When is a by-election for a parliamentary seat held?
- Half-way through a parliamentary term
- Every two years
- When a Member of Parliament (MP) dies or resigns
- When the Prime Minister decides to call one
❻ How many people serve on a jury in Scotland?
- 8
- 11
- 15
- 17
❼ In which battle during the First Word War did the British suffer 60,000 casualties on the first day?
- Agincourt
- El Alamein
- The Somme
- Waterloo
❽ Which parts of the United Kingdom have developed governments?
- England and Wales
- Wales, England and Northern Ireland
- Only Northern Ireland
- Wales, Scotland and Northern Ireland
❾ Which of the following statements is correct?
- Mary, Queen of Scots was a Catholic.
- Mary, Queen of Scots was a Protestant.
❿ Which TWO patron saints’ days occur in March?
- St David and St George
- St David and St Patrick
- St David and St Andrew
- St Patrick and St Andrew
解答
❶ B ❷ D ❸ A ❹ B ❺ C ❻ C ❼ C ❽ D ❾ A ❿ B
※ 本記事では、英政府ほか各機関で発表している例題を編集部が抜粋し、設問によっては一部を変更した上で掲載しています。実際の試験の難易度や問題構成とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。