計画通りに準備してスムーズに引越し
帰国の手引き
3つのポイントでばっちり!帰国後の暮らしに備えたモノの整理術
家中の荷物が見直せる「引越し」は、片付けの最大のチャンス。本帰国未決定の人にとっても、モノの要・不要を見極め、その適正量を把握することで、暮らしが快適になります。日頃から整理ができていれば、いざ帰国が決定しても引越し作業が格段に楽に。旅行や趣味と、ついついモノが増えがちな英国生活ですが、以下を参考に身の回りを整理し、生活を見直すきっかけにしていただければ幸いです。
湯原 理恵(ゆはら りえ)
整理収納アドバイザー、整理収納教育士。日、独、英と3カ国、計7回の引越しを経験し、2021年に本帰国する。骨格スタイルJrアドバイザーの資格を生かして、クローゼット収納なども実践。現在は、夫と6歳、3歳の息子達、義両親と二世帯住宅をリノベーションして暮らす。フルタイムで働きながら、家事・育児動線効率化の整理収納に取り組んでいる。
https://makeyourownstyle.themedia.jp
Isntagram: @london_daily_life_nejimakidori
Point 1ゴールの明確化帰国後の暮らしを事前にしっかりイメージする
帰国後どんな暮らしがしたいかを事前に頭の中に描いておくことで、「モノの適正量」が予想できます。例えば、帰国後のキッチンは狭くなるから家事動線を良くしたい。そうすると、動線の邪魔になりそうなモノは極力処分していった方が良い。このようにイメージしていくことで、現在手持ちの棚や食器、キッチン用品などがおのずと厳選されていくのです。
Point 2作業手順整理は3つのステップで順番に作業
まずは、STEP1でモノを全て出して「見える化」することが大前提。現状のモノの総量を目の当たりにして初めて、整理作業がスタートします。STEP1をとばして、STEP2から始めるのがよくある失敗の原因。モノの総量を認識せずに、場当たり的に分類して梱包すると、引越し後の生活がモノであふれかえってしまうことになります。また、通常の整理作業においても、整理したい箇所のモノを全出しせずに、一部だけ出して分類しても、すぐにまた元の状態に戻ってしまいます。まず、今自分の持っているモノを全て見えるようにした状態で、モノを要・不要に分け、不要なモノは処分したりリサイクルに出しましょう。自分の居住空間や理想の暮らしに合った「モノの適正量を知ること」が、整理作業の目的です。
Point 3選別基準帰国後の家に収まるサイズ?
帰国後の用途の有無は?
STEP2でモノを分類する際に、時間とコストをかけてまで、本当に持ち帰りたいものなのかをよく考えましょう。帰国後の収納スペースに収まるか、帰国後の生活で使うかどうかが大きな判断基準です。「いつか使うかも」「とりあえず持って帰ろう」と判断したものは、帰国後意外に使わないことが多いです。本当のお気に入りだけを厳選しましょう。また、引越し以外の通常の整理においては、以下の図のように感情や使用頻度で要・不要を分類する方法もお勧めです。
引越しのためのモノの梱包
梱包のみの場合は、遅くても引越し日の1カ月前には着手しましょう。
1. 使用頻度の低いエリア
物置など、梱包しても生活に支障のない場所からスタート。生活空間が段ボールに占領されないように、日常空間とは別の場所に積み上げていきましょう。
2. 本、CD、DVD、趣味関係
日常使用していないモノを中心に。量が多いモノやボリュームがあるモノを早めに梱包しておくと、一気に片付いた印象になり、作業後の達成感も得られます。
3. オフシーズンの衣類、靴、バック
コンテナ・ボックスに詰めたり、ハンガー・ボックスでの移動(引越し会社により対応可)だと、梱包が不要に。オフシーズンのものから着手していきましょう。
4. 日用品、ストック類
引越し後まで使わない日用品やストック類。買いだめした、英国限定のお気に入りの日用品やコスメも、このタイミングで詰めておきましょう。※普段使いの日用品は、引越し作業前日か当日にスーツケースへ。
5. 書類、文房具類
引越しやインベントリー関連の書類、パスポートやビザ、日本の保険証などは手荷物へ。本帰国後すぐ、航空便の荷解き作業ができるように、ペンやハサミなどは梱包せずにスーツケースに入れておくと便利です。
6. 食器類、キッチン・グッズ
引越し日前夜は外食やテイク・アウェイにし、食器・食材を前もって整理しておきましょう。引越し前は、買い物を極力少なくし、生ものや開封済み食材も引越し日までに使い切るようにしましょう。