フランスで7日に行われた大統領選の決選投票の結果、中道・独立派のエマニュエル・マクロン前経済相(39)が、極右政党・国民戦線(FN)のマリーヌ・ルペン氏に勝利し、フランス史上、最も若い大統領が誕生することとなった。親欧州連合(EU)派であるマクロン氏の当選をめぐり、英国各紙の社説ではブレグジットにからめ様々な論調が目立った。
「タイムズ」紙
Macronomics
マクロノミクス
次期大統領は熱心な親EU派だが、彼が提案するフランス及びEUにおける改革案は、英国にブレグジット交渉の成功を導く可能性を高めるものである
「ガーディアン」紙
The Guardian view on France’s electoral system: a two-stage lesson for Britain
英国にとっては二段階の教訓
エマニュエル・マクロン氏の政策は、手を差し伸べ、妥協することを必要とする選挙制度によって形成された。メイ首相の政策はそれを必要としない制度によって形作られている
「デーリー・テレグラフ」紙
Emmanuel Macron must restore confidence in the Republic, or this will become a mere fleeting victory
エマニュエル・マクロン氏は共和制への信頼を取り戻さねばならない。さもなければ単なるつかの間の勝利にすぎなくなってしまう
もしマクロン氏が5年間の任期中に国民を失望させるようなことがあれば、2022年にはルペン氏がその後継者として良い位置を占めることになるだろう
「フィナンシャル・タイムズ」紙(FT)
Emmanuel Macron’s triumph offers hope for France and EU
エマニュエル・マクロン氏の勝利はフランスとEUに希望をもたらす
彼(マクロン氏)の勝利による安堵の後には、改革が続かねばならない。さもなければルペン氏が戻ってくるだろう
「インディペンデント」紙
For Britain, the Macron presidency will create fresh challenges over Brexit
英国にとって、マクロン新政権はブレグジットをめぐる新たな難題を生み出すことになるだろう
マクロン氏はブレグジットがフランスにとって、英国の犠牲の上で経済的優位に立つ機会となることを感じ取っているかもしれない