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Fri, 20 December 2024

ロンドン妊婦のつぶやき

第16回 陣痛、そしていよいよ病院へ

第16回 陣痛、そしていよいよ病院へ

病院1カ月前、無事に男の子を出産しました。体重3.8キロと予想をはるかに上回るビッグ・ベイビーでした!今回から、3回連続で私の出産体験を記させて頂きます。どうぞお付き合い下さいませ。

陣痛がやって来たのは予定日を過ぎて4日目の夜。周囲の「まだか」コールを背に、早く陣痛が起こるようにと毎日ウォーキングの日々を送っていた私。この日も、ウォーキングの後、無駄な抵抗とは思いつつ、軽くスクワットをして寝床についた。

すると、鈍い痛みを感じ始め、「まさか……」とドキドキしつつ時計とにらめっこ。7分間隔で1時間ほど続いたので、病院に電話すると、「あと2時間待ってからまた電話して」とのこと。了解なしに病院に駆けつけると、帰される羽目になると経験者から聞いていたので、ここは従った。2時間経って、病院からゴーサインが出た頃には痛みが5分間隔になっており、強さも本格化していた。そしてタクシーを待つ間、破水。「こりゃあ、いよいよショータイム!」と覚悟した。

病院に着くとすぐに対応してくれたミッドワイフ(助産婦)の名は、マーサといった。マーサに水中出産希望だと伝えると、彼女は「途中で気が変わって方法を変えたければ、自由にそうしていいからね」と私の目を見てゆっくり伝えた。水中出産だと、エピデュラル(無痛分娩の麻酔)などの痛み止めは利用できないのだ。この言葉のありがたさが、後になって分かる。内診の後、子宮口が十分に開いていないということで、別室で待機することになった。

待機している間、痛みはどんどん増すばかりで、私のうめき声は「うぉ~」という雄叫びに変わっていた。付き添いの夫の言葉も全く耳に入らない。苦痛を紛らわす効果を持つ、笑気ガスを吸い込んだが、吐き気を催してしまい逆効果。子宮口がまだまだ開いていないのにこんなに辛いとは、やばいのではないか、私の体はこのまま持つだろうかと思った時、「自由に変えていいのよ」というマーサの言葉が脳裏にこだました。そして、ある結論に行き着いた。「無痛分娩に切り替え!」

 

Mcleod 和子
英国の大学院に留学後、日本で会社員生活を送る。日本で出会った英国人と4年の交際を経て結婚。夫の転勤に伴いロンドンに移住した直後に妊娠が判明する。現在30歳。
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