カプリス、エリ・マクファーソンの下着にケリー・ブルックの水着、猫も杓子もの香水と、セレブ・プロデュースの商品が好調なのを受けてか、今年に入ってAリストによるファッション・ブランドが相次いで出ている。
最注目は、先月Topshopから発売されたケイト・モスの「ケイト・コレクション」。初日はオックスフォード・サーカス本店前にマダム・タッソーも顔負けの長蛇の列ができ、ケイトがマネキンに模して登場したとたん、ファンもマスコミも上へ下への大騒ぎ、数時間で完売した。1週間後に婚約者ピートがお馴染みの薬物所持で捕まるのも含めて、例えが古いが一条ゆかりの漫画「デザイナー」を想起させるベタでドラマチックな大団円だ。しかし、ぺらっぺらのワンピースが120ポンドって、そりゃ契約金が50商品で300万ポンドになるはずだ。「こんなカンジがいいかも」的アドバイスとモデル&名前貸しで7億円。ちゃぶ台がひっくり返る。
一方、ギャラ400万ポンドで大コケしたのはH & Mから「M」を出したマドンナ。初日、本店に並んだのはきっかり20人。無難過ぎるデザインも敗因だ。下着ブランド「ラブ・カイリー」に続いて同じくH & Mからビーチ・ウェアを発表したのはカイリー・ミノーグ。売上の10%はWaterAidに寄付されるとか。
New Lookからはリリー・アレンの「リリー・ラブズ」。「ノッティング・ヒル・カーニバル」がテーマのドレスが主力の品揃えだが、実際、仮装行列でしか着られないような濃いめの野暮ったさ。SKDのカンカン娘だ。
そういえばビクトリアやジョーダンも昔出して売れなかった。セレブの皆さん、ファッション業界に手を出すのは危険過ぎます。