サンクトペテルブルグでクリントン前大統領らと共に被虐待児のための募金活動をしたかと思えば、翌日にはロスの富豪大集合の慈善パーティーに参加しているスティング。
アムネスティ・インターナショナルをはじめとする人権擁護、熱帯雨林保護キャンペーン、幼児エイズ患者の慈善活動、スマトラ沖地震の被害者救済コンサートと、ボブ・ゲルドフも真っ青の八面六臂ぶり。
音楽が副業で、チャリティーが本業かと問うてみたくなるほど、そののめり込みようはハンパじゃない。
ロンドンのセント・ジェームスにジャコビアン風邸宅、米国東西海岸にそれぞれ1軒、トスカーナ地方に公爵から買った屋敷と土地900エーカー(1エーカーは約7224坪。近くにキャンプ場誘致の計画が出て、更に600エーカーを追加)など、あっちこちに不動産を所有し、金もうなるほどある。
トスカーナで採れたオーガニックのオリーブ油とハチミツを、「The Sumners」(本名はゴードン・マシュー・サムナー)でハロッズに限定販売したりと商売気も忘れない。ほっといてもこの先ずっと印税は入ってくるとなれば、残るは名誉欲を満たすだけなのもうなずける。
舞台女優出身で、ガイ・リッチー監督作などのプロデュースを手掛ける妻トゥルーディ・スタイラーと共に、ヨガ(エキスパートの域)と瞑想、タントリック・セックス(古代インドより伝わる性奥義)に勤しむスティング。
慈善活動に、オーガニック・ファーム、ヨガに瞑想と、絵に描いたようなアッパー・ミドルぶりを見せるが、この男も、かつては団子鼻を気にして整形し、ロックしていたという事実。思えば遠くへ来たものだ。