シャネル、グッチからラブコール ビンテージ感ありの老成容姿
英バンド「フローレンス・アンド・ザ・マシーン」の紅一点メイン、フローレンス・ウェルチ(25)。ピンとこない方のために、所属レコード、ユニバーサルの略歴(3320 字!)から要約すると——。デビュー・アルバム「ラングス」が「地球規模の大ヒット」となる300 万枚を売り上げ、「誰もが欲しがるブリット・アワード」で最優秀アルバム賞を受賞。2 枚目となる新作「セレモニアルズ」は、フローレンス曰く「手に負えない、私の最大限要求主義」の証となる、途方もなく完成度の高い仕上がりに。昨年、米「タイム」誌では「世界で最も影響力のある100 人」の51 位に選出された。ほほ〜う。でもなんだ、最大限要求主義って。
英語版ウィキペディアではこうだ。母はロンドン大のルネサンス研究の教授、父は広告代理店の重役で、若かりしころは「スクワッター(無断居住者)」。祖父は「デーリー・テレグラフ」紙の元副編集長。本人は学費年180 万円の私学出お嬢さん。学習障害の一種、ディスレクシアとディスプラキシアを抱える。保守と革新、伝統とモダンがダイナミックに混合された家庭環境が、彼女の「ルネサンスと同じ、愛と死、時間と傷み、天国と地獄」をテーマにした歌詞に投影されている、らしい。
外見は、細いだけじゃない骨格のしっかりした175 センチの長身、鉄分が足りていないのか青白い皮膚。赤橙のロングウェーブに三白眼気味の大きい目。長い「貴族鼻」ゆえ、勢い頬のコケ線も長くなる。とてもじゃないが実年齢には見えない。いいとこ35 歳。ビンテージ感のある独特の着こなしと老成した(?)その容貌を、ファッション界は見逃さなかった。今ツアーの衣装デザインにグッチが手を挙げ、シャネルのカール・ラガーフェルドが「ミューズ」と呼ぶ。デビュー3 年目にして破格の扱い。ポスト・アデル最右翼!?