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Fri, 20 December 2024

メイド・イン・ブリテン Made in Britain 英国ブランドの物語

#07 鋼鉄のプロが生むスマートな草取り道具

Rollable Superfino Montecristi Panama

バーゴン&ボール
ウィード・スライス

Burgon & Ball / Weed Slice
Head width 10cm Overall length 148cm
£24.99
www.burgonandball.com

著名インテリア・デザイナーのソフィー・コンラン氏と共同で商品開発に取り組んだり、歴史的建築物や景観地の保護機関であるナショナル・トラストとのコラボ商品を近々発売するなど、老舗でありながら時代に合わせたものづくりを積極的に進めている「バーゴン&ボール」。王立園芸協会(RHS)から唯一承認されている同社の園芸用品の中で今回紹介するのがウィード・スライスだ。小さめにデザインされたヘッド部分を砂利や土の表面に前後に滑らせることで花や野菜を傷つけずに雑草を簡単に除去することができ、そのスムーズさは苦痛な雑草取りが快感に思えるほど。尖った先端とカーブを描いた絶妙な形のヘッドが作り出せたのは、農業用の大ばさみを作る会社としてスタートし、どの形態が一番切れやすいか鋼鉄について熟知している職人集団だったからだ。

ナイフや鉄鋼業が盛んな英中部シェフィールドで、1730年から家族経営で事業がスタート。1865年、その当時主流であった鉄製の羊毛刈りばさみに対し、同社が鋳鋼の製品を開発。その製造工程で特許を取得することで事業はさらに拡大していく。1897年には南米や北米、オーストラリアなどへ輸出する一大企業へと成長を遂げた一方で、はさみつながりで進出した園芸業界でも頭角を現した。園芸用品が、主力商品である羊毛刈りばさみの売り上げを超えたのが、約100年前にあたる1920年。当時は鍬のデザインだけでも96種を越えていたという。突き詰めるその職人魂は現代にも引き継がれており、敷石の間に生えた雑草など、草取りの道具だけで22種も販売されている。

Burgon & Ball掘り起こす従来の方法ではなく、ヘッドをスライドさせて雑草を取り去る

21 November 2019 vol.1543

 

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