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#11 初心者でも上手にできる編みぐるみ
新型コロナウイルス感染拡大を防止するため、ロックダウンが続く英国。規制の一部緩和が始まったものの、まだまだ自宅で過ごす時間は長くなりそうな予感だ。英国の毛糸ブランド「トフト」の編みぐるみは、まさにこの時期にぴったりかもしれない。犬など定番のペットから、シカ、タスマニアデビル、ロブスターなどの変わり種、またドラゴンなど架空の生き物まで、サイズ別に250種以上がそろう選択の豊富さが売りで、耳など細部のパーツのデザインが独特かつ美しいと手芸好きの間でも評判が良い。
2006年創業の同社はイングランド中部ウォリックシャーの都市ラグビーを拠点とするブランドで、始まりは現クリエイティブ・ディレクターのケリー・ロードの両親が経営するアルパカ農場だった。
それまでフリース用として育てていた血統の正しいアルパカだったが、ケリーはヨーク大学を卒業後、その毛を使ったさまざまな商品開発に積極的に取り組む。南米ペルーのサプライヤーと関係を結び、試行錯誤を重ねながらアルパカのセーターや毛皮を使った商品を見本市などに出品。クラフト業界に名を轟かせると同時に事業も徐々に拡大し、2013年はウール糸の開発にも着手する。
紡績糸への飽くなき探究を進めるかたわら、ケリーは息子エドワードを授かる。妊娠中、かぎ編みを習得しゾウのぬいぐるみを作ったのだが、この分野でも才能を開花させたケリーは、その後次々とパターンを生み出し、編みぐるみの書籍を出版するまでに。これらの編みぐるみたちは「エドワードの動物たち」と名を変え、現在同ブランドの主力商品の一つとなっている。
手芸と無縁の人でも抵抗なく始められるよう、「超初心者レベル」に設定されているこのミニ・ウサギのスターター・キットには、毛糸や綿などの材料やかぎ針などの道具、また作り方へアクセスできるURLが含まれており、YouTubeを使った丁寧な解説のうれしい特典付き。届いてすぐ始められる手軽さが好評だ。肌触りもよく、子どもはもちろん大人へのプレゼントとしてもお勧めしたい。
03 November 2020 vol.1555
