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Fri, 20 December 2024

メイド・イン・ブリテン Made in Britain 英国ブランドの物語

#35 リバティのアイコンを取り入れた限定マグ

エマ・ブリッジウォーター/ リバティ・オン・リージェント・ストリート・ハーフ・パイント・マグ

エマ・ブリッジウォーター/ リバティ・オン・リージェント・ストリート・ハーフ・パイント・マグ
Emma Bridgewater/Liberty on Regent Street Half-Pint Mug

£26.95
www.libertylondon.com

英国といえば英中部のストーク・オン・トレント地域に代表される陶器産業が有名だ。紅茶文化が根付く英国では、ティーカップからサイド・プレートまでさまざまな陶器が日常的に使用されるほか、王室の祝賀イベントなど何かお祝いごとがあるとそれにちなんだ限定商品が多数販売される。今回紹介するマグは、ロンドンの老舗デパート、リバティと陶器会社、エマ・ブリッジウォーター社がコラボした限定商品だ。

数世紀にわたって経営されているブランドが多い英陶器業界の中で、1985年創業と新興企業にあたる同社は、その名の通りエマ・ブリッジウォーターという1人の女性によって始められた。当時ロンドンで働いていたブリッジウォーターは、母親へのプレゼントに「I love you. I miss you」と書かれたティーカップを贈ろうとハイ・ストリートを探し回った。ところが販売されているカップは、メッセージ入りどころか可憐で古典的な柄のものか、柄のない無骨で頑丈そうなものの2択しかない。ちぐはぐな商品が陳列された棚を前に、ブリッジウォーターは「クローゼットにある洋服のような楽しげなデザインのものを作ろう」と思い立ち、ストーク・オン・トレントに飛び、自らデザイナーとなって事業を開始した。

今や大手のデパートでも販売されるようになった同社の商品は、持っているだけで明るい気持ちになれる大胆でカラフルなデザインが売り。とりわけリバティ限定のこのマグは、鮮やかな黄色にリバティのイメージ・カラーである紫を使ったデザインで、リージェント・ストリートから見たチューダー様式のリバティの建物や同店を象徴するディテールがボールドの線ではっきりと表現されている。金色に輝くメイフラワー号の風見鶏、ステンド・グラスなど、リバティの19世紀創業当時の面影を感じられるデザインだ。

煙突や店舗の建物、ランタンなどアイコンの数々が描かれている 煙突や店舗の建物、ランタンなどアイコンの数々が描かれている

 

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