2019年当時、英南部ウェスト・サセックスのスリンドンにある1930年代のホールには、昔ながらの映写ボックスが残っていた。近隣の全ての映画館がデジタル化しているなか、そのころAレベルの勉強をしていたジョー・コーニックさんは、その映写ボックスに加え、35ミリの映写設備を設置。数年を経て、現在「スリンドン・シネマ」と呼ばれるそのスペースは、アナログ・フィルムのみを上映する世界で最後の映画館の一つになった。
同館には、映画のクラシックなヴィンテージ感に惹かれた若い観客や、若いころを思い出したい年配の客が集まる。現在映画業界で働いている20歳のコーニックスさんは、「地域社会からこれほど大きな反響があったことは、本当に驚きでした。人々は、現代のシネ・コンプレックスの上映方法にうんざりしているのだと思います」と語った。
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