(ロンドン 11月15日 時事)国民統計局が15日発表した7~9月期の実質GDP(国内総生産)速報値は、前期比0.1%増(前期は0.5%増)だった。労働党政権が持続的な経済成長に向け、増税と借り入れを基にした大規模投資計画を発表するなか、主力のサービス業が失速し、成長は鈍化した。
ロイター通信がまとめた市場予想(0.2%増)を下回った。年率換算では0.6%増(前期は1.8%増)。リーブス財務相は「経済成長の改善は(現政権が)達成しようとする全ての中核にあり、この数字に満足しているわけではない。投資と改革を通じて成長を実現し、英国を再建する」とコメントした。
項目別では、サービス業が0.1%増(同0.6%増)と、3四半期連続プラス。専門・科学・技術が0.7%増と貢献するなど8部門(同11部門)で増加した。小売りやホテルなどの消費者向けサービスが0.5%増と押し上げたものの、企業向けサービスが伸び悩んだ。
また、建設業は増加に転じた新規工事が寄与し、0.8%増(同0.1%減)と4期ぶりのプラス。一方、電気・ガス・蒸気・空調供給の減少が響いた製造業は0.2%減(同0.3%減)と2期連続マイナスだった。
家計支出は0.5%増(同0.2%増)。住宅やその他、衣類・履物などが伸びた。政府支出は0.6%増(同1.1%増)、総資本形成は1.1%増(同0.6%増)だった。
同時に発表された9月単月の実質GDP速報値は、0.1%減(8月は0.2%増)だった。
Tue, 19 November 2024