チャンネル4との契約終了で、チャンネル5に鞍(くら)替えしたエンデモール社制作によるリアリティー番組「ビッグ・ブラザー(以下BB)」。昨年7月、雑誌「OK!」や「デーリー・エクスプレス」紙などを抱える英メディアの実力者、リチャード・デスモンド率いる「ノーザン & シェル」社に買収された新装チャンネル5にとっての旗揚げ的番組になるだけに、まずは有名人版「セレブリティーBB」で勝負に出た。
新司会の「BB」出身タレント、ブライアン・ドーウィングが腹話術の人形のごとく固まった表情でこなれてなかったのがマイナスだったとはいえ、出場した「B級以下タレント」の顔ぶれと、その化学反応はなかなか。特に双子タレント、ジェドワードの4歳児以下の振る舞い「うるさい、しつこい、じっとしない」は、画面に目を奪われる点においては成功していた。
そして、彼ら同様、きっぱりその役割を果たしてくれたのが、昨年、リアリティー番組「ザ・オンリー・ウェイ・イズ・エセックス」に登場以来、「第二のジョーダン」と人気上昇のグラビア・モデル、エイミー・チャイルズ(21)。なにしろ、「映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』の主人公は?」の質問に、「チャーリー」と答えるなど(同じジョニー・デップが演じた「チャーリーとチョコレート工場」と混同)、各所で大バカぶりを発揮。ハウスメイトとのコミュニケーションは、酒が入らない限り至って淡白で、一日の半分以上、髪やら顔やらをいじくってる「ミー・オンリー」人種。唯一、ジェドワードが彼女のアイライナーだかを勝手に使ったとき、「BBブース」のカメラに向かって「ひどい!」と泣いて、感情を露にしていた。
こんなの日本じゃ通用しない。「タレントの底上げ」、これ英芸能界の課題だわ。