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首相候補2人によるテレビ討論会実施
シュタインブリュック氏が巻き返し?

連邦議会選挙を3週間後に控えた9月1日、首相候補の2人、メルケル現首相(キリスト教民主同盟=CDU)と対抗するシュタインブリュック氏(社会民主党=SPD)によるテレビ討論会が行われた。ヴェルト紙が伝えた。

2大政党の首相候補によるテレビ討論会「TV-Duell」は連邦議会選挙前の恒例行事で、公共放送ARD、ZDF、民放RTL、ProSiebenの4局で放送され、ユーロ危機や税政、最低賃金などの政策について議論が交わされた。

シュタインブリュック氏は、現政権のユーロ政策は「間違った危機管理の下に行われている」と批判。一方のメルケル首相は、ユーロ債導入の決議にはSPDも賛成したことを指摘。ギリシャの債務危機問題については、同国政府自身の財政強化の必要性を強調しつつ、一方でさらなる追加支援が必要となる可能性についても示唆した。

また、国内で700万人以上が時給8.50ユーロ以下の賃金で働いている現状を受け、SPDは全業種一律で8.50ユーロの最低賃金の導入を主張しているが、メルケル首相は、最低賃金は賃金協定当事者の責任に委ねるべきと主張。これに対しシュタインブリュック氏は、「ドイツには他国と比べて低賃金の分野が存在する」と反論した。さらにSPDと緑の党が主張する増税案についてメルケル首相は、かえって税収の減少を招くと批判した。

テレビ討論会後の視聴者の意識調査では、インフラテスト・ディマップの統計で視聴者の49%がシュタインブリュック氏に軍配が上がったと評価、メルケル首相が優勢だったとの意見は44%。一方、世論調査機関フォルザによると、メルケル首相が優勢だったとの見方が44%、シュタインブリュック氏は43%、ZDFの調査ではメルケル首相が40%、シュタインブリュック氏は33%という数字が出ており、両者への評価は拮抗している。

なお、9月1日時点での政党別の支持率は、CDU・CSUが39%、SPDが23%、緑の党が11%、自由民主党(FDP)が6%、左派党が10%。メルケル首相の人気による優勢が伝えられていた中で、テレビ討論会においてはシュタインブリュック氏を「勝者」とする見方があり、今回の討論の結果が投票結果にどう影響するかに注目が集まっている。

 
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