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Mi. 18. Okt. 2017

ワインと食の合わせ方5 ワインとチーズ

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ドイツのチーズ売り場や専門店では、フランスやイタリアのチーズが幅をきかせています。両国ではワインのほか、チーズにおいても洗練された製品が多く作られています。フランスには、ロワール地方の白、サンセール(ソーヴィニヨン・ブラン種)とクロタン・ド・シャヴィニョール、アルザス地方の白、ゲヴュルツトラミーナとマンステルといった、広く知られた伝統的な組み合わせがあります。

ドイツでは古くから、ハントケーゼという手で成形するサワーミルクチーズが作られてきました。現在の主産地はライン・マイン地域で、フランクフルト地域ではアップルワインを、ラインヘッセン、プファルツ地方などのワイン産地では軽めの辛口の白ワインを合わせます。出来たてのハントケーゼはそのままでも美味しいですが、玉ねぎのみじん切り、クミンシード、パプリカパウダーなどのスパイスと和えたり、熟成が進んだものをマリネ液に漬けこんだりします。

ドイツで好まれているのが、シュペートレーゼ以上の凝縮感のある甘口ワインと青カビチーズの組み合わせです。ボルドー地方の貴腐ワイン、ソーテルヌ(セミヨン種など)にピレネー地方のロックフォールを合わせるのと同じ感覚です。

ワインとチーズもワインと料理のように、それぞれの「ウエイト」(注)を揃えると美味しくいただけます。チーズには同じ産地のワインを合わせるのが一番ですが、ドイツワインでも楽しめます。白ワインを合わせる場合は、辛口に限定せず、中辛口や甘口もぜひ試してみてください。

  • ● クワルク、リコッタなどのフレッシュチーズには、リースリング、ジルヴァーナー、ヴァイスブルグンダーなどの軽快な白を。

  • ● クロタン・ド・シャヴィニョール、サント・モール、ヴァランセなどの山羊のチーズは、フレッシュなものには軽快なソーヴィニヨンブランなどの白を、熟成したものには、やや重めの白やシュペートブルグンダーなどの赤を。

  • ● カマンベール、ブリー・ド・モー、 ブリー・ド・ムラン、クロミエ、サン・マルセランなど、クリーミーで濃厚な白カビチーズには、熟成したシェーブル同様、やや重めの凝縮した白や赤が合います。

  • ● マンステル、ラングレ、レブロション、エポワス、ヴァシュラン・モン・ドールなどのウオッシュタイプの熟成香豊かなチーズには、やや重めで凝縮感のあるゲヴュルツトラミーナ、グラウブルグンダーなどの白、やや重めの赤が合います。

  • ● ハードタイプのチーズにはアッペンツェラー、ゴーダ、トム・ド・サヴォワ、モルビエ、パルミジャーノ、コンテ、グリュイエール、アルゴイ地方のエメンタールやベルクケーゼなどがあります。いずれも重めの白や赤が合います。

チーズとワインは、お互いを高め合うような味のハーモニーが感じられれば一番です。それは、チーズをひとくち食べてワインを飲んだ時、凝縮した味わいが生まれるような感覚です。両者を色々味わっているうちに、きっとそのような瞬間に出会えるはずです。

(注)1051号参照。グーツワイン(エステートワイン)=軽快、オルツワイン(村名ワイン)=やや重厚、ラーゲンワイン(畑名ワイン)=重厚、というのが大体の目安になります。

 
Weingut Brennerei Zum Eulenturm
オイレントゥルム醸造所(モーゼル地方)

Weingut Stachel
ティモ・C・シュトルベン(Timo C. Stölben)さんと
パートナーのウルズラ・ツォス(Ursula Zoss)さん

モーゼル地方ブリーデルの家族経営の醸造所。ブリーデルの市壁の一部で、現存する塔「オイレントゥルム」から命名。醸造所の歴史は1525年まで遡ることができる。現在のオーナーはティモ・C・シュトルベン。子供の頃からイタリアに憧れ、アビトゥア終了後、イタリアのワイン醸造所で8カ月働き、共同学位制度を利用してドイツのガイゼンハイム大学とイタリアのウディーネ大学で醸造学を修めた。ワインが生活に密着しているイタリアで、自然を大切にした畑の環境づくり、ワインと料理の奥深い関係などを学んだと言う。ブリーデル村で最も優れたシェーファーライとトリエレンに畑を所有。リースリングのほかにブルグンダー品種などを栽培、2013年からはゼクトも生産している。

Weingut Brennerei Zum Eulenturm
Hauptstrasse 218,56867 Briedel
www.zum-eulenturm.de


Schäferlay2016 Riesling Spätlese Edelsüss „Schäferlay“ 
リースリング シュペートレーゼ エーデルズュース「シェーファーライ」甘口 12€

シュトルベン家では、除草剤や化学肥料は一切投入せず、昔ながらの棒仕立てでリースリングを栽培。自根のリースリングが70%を占め、中には樹齢80年のものもある。ご紹介するリースリングは、主に灰色スレート岩で構成されるシェーファーライという畑のもの。羽のように軽やかで、ほのかな甘みのあるリースリングはシェーブルチーズ(山羊のチーズ)のフレッシュなものや中くらいに熟成したもの、ゴルゴンゾーラなどと良く合う。モーゼル地方の残糖のあるエレガントなワインは、チーズのパートナーに最適だ。

 
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岩本順子(いわもとじゅんこ) 翻訳者、ライター。ハンブルク在住。ドイツとブラジルを往復しながら、主に両国の食生活、ワイン造り、生活習慣などを取材中。著書に「おいしいワインが出来た!」(講談社文庫)、「ドイツワイン、偉大なる造り手たちの肖像」(新宿書房)他。www.junkoiwamoto.com
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