執筆者は、かつてFT紙の東京支局長を務め、「セービング・ザ・サン――リップルウッドと新生銀行の誕生」などの著書を出しているジリアン・テット氏。現在はFT紙の副編集長である同氏は「日本の失敗から学びたいと考えている官僚、銀行員、経済学者がいる国があるとすれば、それは中国だ」と主張。現在の中国が、1980年代の日本と同じようなバブルを謳歌していることに加えて、銀行や政府主導の金融制度から自由市場に基づくものへと転換を図っているという点でも日本が歩んできた道と似ていると指摘している。
また中国から日本の失敗から学ぶべき教訓が「少なくとも6つはある」と提言。不良債権の隠ぺいによる被害の大きさなどを訴えた上で、中国がこれらの教訓を学ばなければ、「日本の官僚はやがて『だから言ったじゃないか』というセリフを(中国語に)訳さなければならなくなるだろう」という皮肉を以て記事を終えている。