英国で運転する際の注意
日本と微妙に異なるシステム 詳細を見る
道路標識について
英国に来てすぐに目にするであろう道路標識の数々。くっきり浮かび上がる文字のデザインは、英国在住者にとってはダブルデッカー・バスやブラック・キャブと同じくらい、毎日の生活の中で見慣れた、なじみの深い存在です。現在、英国全土で統一されているこの道路標識は、1960年代にグラフィック・デザイナーのマーガレット・カルバートによって制作されました。ここでは、カルバートがデザインした道路標識を見ながら、英国で運転する際の注意事項を覚えていきましょう
ラウンドアバウト
Roundabout
英国でよく見かけるラウンドアバウト(環状交差点)。信号の代わりに使われる合理的なシステムで、大小の交差点にあります。初めてのときは難しく感じるかもしれませんが、一旦マスターしてしまえば、信号待ちをするよりスムーズに進むことが分かるでしょう。英国のラウンドアバウトはほかの欧州の国々とは異なり、時計回りに走ります。右側から来る車の波にタイミングよく入りますが、中に入っている車が優先なので無理はしないように。出るときは自分が進みたい道の手前で左のウィンカーを出して速やかに出ます。もしタイミングを逸してしまった場合は無理をせずにもう1周しましょう。
横断歩道
Zebra Crossing
ゼブラ・クロッシングとは、歩行者横断用の信号機が設置されていない横断歩道のことをいい、歩行者優先です。日本でも信号機のない横断歩道は歩行者優先とされていますが、英国ではより徹底されており、人が渡ろうとしている場合は必ず停車しなければなりません。ゼブラ・クロッシングの横には白黒の棒が立っていて、黄色のランプが点灯しています。また、ゼブラ・クロッシングの横断マークの手前には、運転者に前方に横断歩道があるという注意を促すために、車道の端にジグザグのラインが引かれています。
バス・レーンと自転車レーン
Bus Lane / Cycle Lane
バス・レーンは通常、左車線にあり、路上の色で区別されています。ラッシュ・アワー時には一般車の通行が規制されています。規制時間帯は標識に明記されていますが、それ以外の時間帯もバス・レーンは極力使わないほうが無難とされています。サイクリング・レーンもバス・レーンと同様、歩道の脇にラインが引かれていることもありますが、多くの場合は車両と共有します。車の合間を縫うような危険な運転をするサイクリストもいるので、接触しないよう注意が必要です。交差点などの停止線前に、自転車待機用のスペースが設けられていることもあります。
路上駐車
Street Parking
ロンドン市内には路上駐車が多いといわれますが、建物が古く駐車施設のない建築が多いことが理由の一つと考えられます。ガレージのない家は常に住まいの近くの路上に車を駐車することになりますが、右上のような標識がある場合は、居住する地区のカウンシルからレジデント・パーキング・パーミットを取得する必要があります。地区にもよりますが、3カ月から12カ月など、一定の期間分の支払いが可能。標識の下に「パーキング・サスペンション」という、日時を書いた黄色い札が貼られることがありますが、これは道路工事などで一時的に全車駐車禁止になるサイン。見逃すと駐車違反になり、罰金を請求されるので、駐車の際は注意が必要です。