【ベルリン 11月16日 時事】ドイツのショルツ首相とロシアのプーチン大統領は15日、電話会談した。両政府が発表した。ショルツ氏は、ウクライナへの侵攻をやめて、軍隊を撤退するよう要求。和平を巡り「公正かつ永続的な平和」に向けた交渉に応じるよう求めた。独ロ首脳の会談は2022年12月以来。
会談は1時間程度実施された。独政府関係者によると、両首脳は「連絡を取り続ける」ことで合意した。ショルツ氏は、ロシア側が北朝鮮兵を戦線に投入していることについても、「紛争の拡大と深刻な激化」を招くと警告した。
ロシア大統領府によると、プーチン氏は外交的解決に前向きだと主張した。だが、「新たな領土の現実」に基づいた交渉が必要だと述べ、占領地の返還に応じない考えを強調した。
ショルツ氏は会談前にウクライナのゼレンスキー大統領と協議しており、会談後に内容を伝える予定。ほかのウクライナ支援国とも情報共有する。
ウクライナ情勢を巡っては、最大の支援国である米国のトランプ次期大統領が支援に消極的な姿勢を示している。ウクライナに不利な形での和平交渉を求める可能性があり、欧州諸国などの間に警戒感が出ていた。ドイツは米国に次ぐ規模の支援国。
15 Nov. 2024 1230号
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