人の移動が自由で国際結婚も多い欧州だが、離婚するとき、どこの国の法律を適用して離婚を審理するかが問題となる。原則として、夫婦が最後に居住した国の法律が適用されることになっており、例えば、ドイツ人同士の夫婦であっても、イタリアに居住していればイタリアの法律に従って離婚手続きを進める。配偶者がイタリアを去って別居状態にあっても、その後1年間はイタリアの法律が適用されるが、別居から1年以上が経過し、配偶者が別の国で生活している場合は、出身国の法律が適用される。夫婦間で異なる国籍を持ち、なおかつ別々の国に1年以上居住している場合には、離婚届を提出した裁判所の所在地の法律が適用される。なお、海外在住の日本人夫婦の場合は、日本の法律に従って離婚することになる。
15 Nov. 2024 1230号
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