旧西独地域で貧困危機層が拡大傾向に
ルール地方の状況悪化が深刻
旧西独地域で、貧困の危機にさらされている層の割合が増大していることが、連邦統計庁の報告で明らかになった。8月30日付のヴェルト紙が伝えた。
報告によると、昨年の貧困率は旧東独地域で19.7%、旧独地域で14%。2006年時点では旧東19.2%、旧西12.7%だった。月収が全国平均の60%を割り込んでいる場合に貧困の危機に瀕しているとみなされ、単身世帯で869ユーロ、両親と子ども2人の4人世帯で1826ユーロ以下がこれに当たる。最も貧困率の高い州はブレーメン(旧西)で23.1%。これにメクレンブルク=フォアポンメルン(旧東)22.9%、ベルリン(旧東西)21.2%が続く。都市別では、1位が26.4%のドルトムント(旧西)、2位が25.9%のライプツィヒ(旧東)、3位が25.1%のデュイスブルク(旧西)。特に旧西地域の都市での状況悪化が目立つ。
さらに、長期失業者向け生活保護ハルツ4の受給者数を見ても、全国的に減少傾向にある中で唯一、旧西のノルトライン=ヴェストファーレン州が0.1%の増加を記録。同州のルール地方における貧困が特に深刻化している。