ジャパンダイジェスト

旅ールのすすめ - ビールに会いに旅に出よう

山片 重嘉コウゴ アヤコ 1978年東京生まれ。杏林大学保健学部卒業。ビール好きが高じて2008年から1年半、ミュンヘンで暮らす。旅とビールを組み合わせた“旅ール(タビール)をライフワークに世界各国の醸造所や酒場を旅する。ビアジャーナリストとして『ビール王国』(ワイン王国)、『ビールの図鑑』(マイナビ)、『Coralway』(日本トランスオーシャン機内誌)など、さまざまなメディアで執筆。 www.jbja.jp/archives/author/kogo

デュッセルドルフの祭りを楽しむキツネビール

夏に向かう清々しいこの季節、ドイツ各地でさまざまなイベントが開催されている。日本人も多く暮らすデュッセルドルフでも魅力的な催し物が目白押しだ。

なんといっても日本デー(Japan-Tag)。2024年は6月1日(土)に開催予定だ。ドイツ国内をはじめ近隣諸国からも60万人以上の人が訪れる一大イベント。メイン会場となる旧市街のライン川遊歩道沿いには、日本食の屋台が並び、武道や書道などの伝統文化から、アニメやJ-POPなどの最新カルチャーまで、さまざまな日本文化が紹介される。

7月12日(金)からは、ライン川岸にこの地域最大の移動遊園地「ラインキルメス」(Größte Kirmes am Rhein)がやってくる。移動式とは思えない巨大な絶叫系アトラクションや飲食物の屋台が並び、来場者数は開催期間の10日間で約400万人に上る。これはミュンヘンのオクトーバーフェストに次ぐ規模だ。ビール好きなら訪れたいのが、赤いキツネがトレードマークのFüchschen-Alm。600人以上を収容できる2階建て巨大テントで、生演奏やDJの音楽と共にビールが楽しめる。夜には巨大なパーティー会場に変貌し、ひと際にぎやかだ。

ビールを提供するフクスヒェンは、この地の名産であるアルトビールを造る醸造所で、旧市街ラーティンガー通りに醸造所と直営レストランがある。創業は1848年。第二次世界大戦中、醸造所は爆撃により大破したが、1950年に再開されている。2017年からは下面発酵ですっきりとした飲み心地のピルスも製造。苦味がマイルドで芳醇な香りのアルトとは異なり、ピルスはホップの苦みの爽快さと軽快な喉越しが特長だ。アルトに慣れたデュッセルドルフ市民にも人気を誇っている。これから始まるさまざまな屋外イベントで、カラカラに乾いた喉を潤すのにもピッタリ。アルトだけではない、デュッセルドルフの魅力的なビールをお試しあれ。

https://fuechschen.de

vol.89
Füchschen Pils

Füchschen Pils

 
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