CDU経済協議会から年金改革への批判が噴出
4000億ユーロの負担を指摘
与党キリスト教民主同盟(CDU)の経済協議会から、連立政権が導入を決定した年金改革の撤回を求める声が上がっている。4月23日付のヴェルト紙が伝えた。
CDU経済協議会のシュタイガー事務局長はSPD主導の年金改革について、長期的に見ると4430億ユーロの負担増になり、「新生児が1人当たり5000ユーロの借金を背負う計算になる」と批判。「将来の世代に大きな負担を与える」として、大連立政権による63歳からの早期年金制度と母親年金の導入を撤回すべきであると主張している。
一方で連邦財務省は、今年3月の税収が連邦、州、市町村と合わせて昨年同期比7.2%上昇していることなどに触れ、ドイツの財政状態が盤石であることを強調しているが、2015年以降は社会保障財政が赤字に転じることが予想されており、CDU経済協議会からは「借金財政」を責める声が上がっている。
また、CDUの若手議員らもSPD主導による63歳からの早期年金制度への批判を展開しており、今後の国内経済の指針としての「アジェンダ2020」の作成を求めている。