10日付のシュピーゲル誌(電子版)によると、複数のドイツ外交関係者が賄賂と引き換えに、同国への入国ビザを不正に発給していたことが明らかになった。これまでに中近東・アフリカ駐在のドイツ外交員12人に、集団密入国斡旋疑惑が浮上している。主犯格とみられるのは、過去4年間にわたり偽造ビザで多数のアフガニスタン人をドイツへ入国させていたアラブ首長国連邦ドバイのドイツ総領事館ビザ査証課の責任者と、彼に1件当たり最高3000ドルを贈賄していたアフガニスタンの実業家。検察当局は2人に調査状を出し、取り調べを行っているが、2人とも容疑を否認しているという。密入国の斡旋は今に始まった悪事ではない。しかし、よりによって一国を代表する立場の人がその犯罪に手を染めているとしたら、国の信用すら疑われかねない。
15 Nov. 2024 1230号
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